「ドルが紙くずになるかもしれない」時代に考えるべき、これからの金の価値

米国は金を本当に持っているのか?
大原 浩 プロフィール

米国人の金はルーズベルトが奪った

米国の金の歴史をNY株式市場暴落後の大恐慌時代にまで遡ってみる。

民主党のルーズベルト大統領は、1933年に大統領令6102号で国民の金保有を禁じ、20.67ドルの金価格で強制的に没収した。そして、翌1934年に、外国の通貨当局に対し金価格を1オンス35ドルに固定した。

金価格を引き上げ、米ドルの価値を引き下げることによって経済を刺激しようとしたとされる。「金本位制」を採用していたため、インフレ政策が難しかったからだ。

大恐慌対策が名目ではあるが、「国民の私有財産の没収」は民主社会における禁じ手ともいえ、ルーズベルト大統領や民主党の黒歴史とも言える。

民主党政権は、1年ほどで約7割の利益を得たわけだが、その資金を投入したとされる数々の政策はほとんど失敗に終わり、結局、第2次世界大戦が大恐慌の問題を解決したというのが現在の通説だ。

その後、1971年のいわゆるニクソンショックまで金価格は1オンス35ドルに固定されたままであった。なお、米国民(民間)の金保有が可能になるのは、1974年末以降である。

 

これ以降、金価格が上昇を始め、現在では1933年当時の100倍近い水準に到達しようとしている。

ただし、3月13日の記事「最強通貨・ドル、じつは間もなく『紙くず』になるかもしれないワケ…!」の1ページ目で述べたように、実際には「『金価格が上昇』したのではなく、『通貨価値が下落』した」ということを意味することには注意すべきだ。

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