北朝鮮の金正恩総書記[Photo by gettyimages]

金正恩が企む「戦力強化」…北朝鮮・ミサイル発射の裏にある“事情”を読み解く

発射意図よりも、時期がポイント

4月13日、米国の各情報機関を統括する国家情報長官室(ODNI)が今年度の脅威評価年報を発表した。その北朝鮮に関する部分によると、米情報機関は「北朝鮮は核戦力を放棄する意思はなく、今年中に核実験やICBM発射実験を行う可能性がある」「今後も軍事力を強化し、米国、韓国、日本に対する脅威を増大させていく」と分析しているという。

アメリカのアヴリル・ヘインズ国家情報長官[Photo by gettyimages]
 

こうした脅威に対し、米国のバイデン政権は対北朝鮮戦略の見直し作業を進めているが、基本的にはあくまで北の「非核化」を目指し、核実験と弾道ミサイル発射実験を禁じる安保理決議を堅持していく方針だ(4月3日の日米韓・安全保障担当実務責任者共同声明など)。

では、北朝鮮は現在、軍事的にはどのようなことを目指しており、何をやろうとしているのか?

立て続けにミサイルを発射

北朝鮮はこの3月、続けてミサイル発射を行った。3月21日に2発の巡航ミサイルを、同25日には2発の短距離弾道ミサイルを、だ。

もっとも、韓国の中央日報や朝鮮日報は、「じつは1月22日頃にも北朝鮮は巡航ミサイルを発射していた」と報じている。ただし、この件については情報が公表されていないので、詳細が不明である。

北朝鮮は2020年7月に夏季海上訓練の一環として対艦ミサイルを発射したのを最後に、長い間、軍事的な行動は取っていなかった。同年10月10日と2021年1月14日に軍事パレードは行ったが、具体的な軍事行動はまったくしていない。

その理由としては、米国の大統領選挙の行方を警戒していたか、あるいは国内の経済状況の悪化などが考えられるが、ともあれしばらく大人しくしていた北朝鮮は、2021年に入り、ミサイル発射を再開したのだ。

編集部からのお知らせ!

関連記事