日本の“出遅れ”がヤバい…じつは中国でもう「無人タクシー」が走り回っていた!

百度(バイドゥ)幹部を直撃した
田中 道昭 プロフィール

5Gを使った「人間の代理運転」

交差点に差し掛かると人が横断している。すかさずタクシーは減速し、歩行者との距離を保って交差点を難なく通過した。その後も、車道を走る自転車と遭遇するなど、難所が待ち構えていたが、接触の危険を感じさせることはない。

すでにロボタクシーは実用段階を迎えていることを強く印象付けられた。

また、安全性がより明確に示されたのは次の仕組みだった。

自動運転車のAIは、交通規制を絶対に犯せないように厳格に学習されている。そのため道路工事などで交通規制が敷かれたり、「通行止め」となった道路などでは、自動運転車では運行ができなくなることがある。人間のドライバーなら、その現場に限り交通規制を犯して反対車線に出たり、Uターンするなどして回避するだろうが、AIにはそれができないのである。こうした場面を想定して、遠隔操作でタクシーを誘導する仕組みが備えられていた。

通行止めなど、交通規制を超える車の動きは遠隔操作で運用するため、5Gが欠かせない。画像はBaidu Japan提供
 

遠隔操作は5Gクラウドを使った、人間の代理運転によって行われる。クルマの遠隔操作は大量の画像情報とのやり取りが欠かせない。通信システムが4Gでは安全性を担保できないため、5Gであることが条件だという。北京ではすでに5Gが張り巡らされているからこそ、実現できるシステムなのだ。

自動運転車の技術と5Gの社会インフラの整備によって、百度の自動運転タクシーは、すでに実用化している。来年の冬季北京オリンピックでは、百度のロボバスやロボタクシーが選手や観客を送迎することになるだろう。そんな印象を強く抱かせる映像だった。

しかし、残念ながらこの驚きを危機感と使命感をもって共有している日本人はそれほど多くはないだろう。

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