中国女性64%が「結婚が必要と思わない」で出生数減少がさらに加速

経済発展するほど結婚しなくなる
北村 豊 プロフィール

「2人っ子政策」空振り

中国では「第7次全国人口普査(第7回国勢調査)」が2020年11月1日から12月10日までの日程で実施されたことにより、本来なら2021年1月に予定されていた国家統計局による「2020年の中国出生人口統計」の発表は4月まで延期されたが、本稿を執筆している4月10日の時点では未だに発表はなされていない。

なお、国勢調査が行われた影響は全国ならびに各地方の年間統計である「国民社会・社会発展統計公報」の内容にも及び、人口に関連するデータは含まれていない。人口関連データは4月以降に発表される国勢調査報告に含まれるはずである。

「2020年の中国出生人口統計」の正式数字は未だに発表されてはいないが、人口専門家の予測では2020年の中国出生人口は前年比185万人減の1280万人前後になるとされている。

この予測が正しければ、中国は2016年に実施された産児制限「2孩政策(2人っ子政策:すべての夫婦に子供は2人まで)」の開始からわずか5年で出生人口が2016年と比べて年間で500万人も減少することになる。

そればかりか、上述したように2020年の結婚登記件数が813万組と前年より114万組も減少したのでは、2021年以降の出生人口はさらに減少することが予想されるのである。

そこで2010年から2020年までの「中国の結婚・離婚登記件数と離結比」のデータを示すと【表1】の通り。

結婚登記件数は2013年までは年々増大していたのに、2014年からは減少に転じたので前年比はマイナスを示している。これに対して、離婚登記係数は2010年から2019年まで年々増大を続けていたが、2020年に初めて減少に転じた。これら2つの数値から算出される「離結比」は2010年から2020年まで上昇を続けており、2020年には離婚登記件数が減少に転じたにもかかわらず、その上昇傾向は何らの影響も受けなかったのであった。

既に述べたように、「離結比」は同一年における離婚登記件数を結婚登記件数で割った数値に100を掛けて算出してパーセント(%)で表示されるものであるのに対して、「離婚率」は同一年における離婚登記件数を平均人口数で割った数値に1000パーミル(‰)を掛けて算出するもので、人口1000人あたりの年間離婚件数を意味する。したがって、「離結比」と「離婚率」は全く異なる概念である。なお、日本には「離結比」という概念は存在せず、通常は離婚率【(離婚届の出件数/10月1日現在の日本人人口)×1000】が使われている。

 

上記の【表1】によれば、2020年の場合は、結婚登記件数が813万組、離婚登記件数が373万組であったから、【373万組÷813万組=0.459×100=45.9%】という計算で、離婚比は45.9%となる。

言葉を変えると、2020年には(A)婚姻登記件数:813万組に対して(B)離婚登記件数:373万組であったから、【(A)-(B)=440万組】の計算で、2020年になされた実質的な結婚登記件数は440万組となるのである。

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