あの「インテル」に黄金時代到来か…?「瀕死の状態」からV字回復をとげたワケ

半導体不足のウラでいま起きていること
石原 順, マネクリ プロフィール

王者インテルは復活するのか?

インテルの新たなCEOに就任したパット・ゲルシンガー氏は3月に開催された戦略説明会で「IDM2.0」を掲げた。IDMは設計、開発から生産までを担う垂直統合型デバイスメーカーを示す略称だ。最先端の微細化技術で遅れをとっていたインテルは、TSMCなどへの生産委託を増やす考えを示し、一時は自社生産からの撤退観測も浮上していた。

ゲルシンガー氏は18歳で品質保証担当の技師としてインテルに入社、フルタイムで働きながら大学に通い、インテル創業者の1人であるアンディ・グローブ氏をメンターとし、インテルで初となるCTOを勤めた人物である。インテルで30年勤務した後、他社のCEOを務めていたが、インテルの未来を託され12年ぶりに復帰した。

株式市場はゲルシンガー氏の復帰を歓迎した。ゲルシンガー氏の就任以降、インテルの株価は他社やS&P500をアウトパフォームしている。

【図表4】インテル(青)、AMD(赤)、S&P500(緑)の株価推移(2020年12月を100とした騰落)

最先端半導体への取り組みで遅れをとっていたことから、株式市場では厳しい評価を受けていたインテルであるが、業績は安定している。

【図表5】インテルの売上高と営業利益

出所:筆者作成
 

半導体は国の競争力を支える戦略物資となっている。今や半導体なくして、あらゆる産業は成り立たない。また、コロナ禍においても人々の暮らしを支えたのは半導体をベースとしたデジタル技術である。

その半導体の製造能力を再び米国に取り戻そうというのがバイデン米政権の狙いの1つであり、そのど真ん中にいるのがIDMスタイルのインテルだと考えられる。

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