提供/WWFジャパン

新型コロナウイルスにより自粛生活が強いられ一年以上が経過。未だ収束の兆しが見えない中、コロナ禍からの経済復興に際して、環境問題への取り組みを前提とした「グリーン・リカバリー」が世界中で大きな広がりを見せています。未曾有の事態を経験したことで、これまでの生活スタイルが一変した人も多いのではないでしょうか。「グリーン・リカバリー」は、そんな私たち生活者の暮らしにおける小さな選択が、大きな原動力となるのです。

そこで、SNSやメディアを通じて、社会課題解決への糸口を探るモデル 長谷川ミラさんの日常から、環境に配慮した暮らしのアクションをご紹介。どれかひとつでもOK! 「グリーン・リカバリー」につながる簡単なアクションを取り入れて、地球の復興活動に参加してみませんか?

世界中で注目を集める「グリーン・リカバリー」って?

新型コロナが地球にもたらしたダメージを払拭し、地球を以前よりもさらに“健康な状態”にするための経済復興策「グリーン・リカバリー」。世界100ヵ国以上で活動する最大級の国際環境保全団体として「グリーン・リカバリー」を推進する「WWFジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン)専門ディレクター小西雅子さんに、今、世界中が一丸となり立ち向かうこの大きなチャレンジに向け、私たちにできることを伺いました。

2020年4月、WWFジャパンは、地球温暖化の防止や生物多様性保全の実現により、今まで以上にサステナブルな未来を目指す復興策「グリーン・リカバリー」を推進するプロジェクト「#GoToGREEN」を発足。「グリーン・リカバリー」は、コロナ禍で停滞する経済や社会をただ元どおりにするのではありません。その復興に投じられる知恵や資金を通じ、まったく新しい持続可能な社会を築くことを目指す、国連のSDGs達成基準にも一致した“これからの環境保全の在り方”だと言われています。

イギリスの独立研究機関「VIVID ECONOMICS」によると、主要国の経済刺激策に投じられる資金の総額は11.4兆ドル。そのうち3.5兆ドルが「グリーン・リカバリー」をはじめとする環境保全を重視した経済刺激策の資金に充てられています。

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」による、ロックダウン前後の東京のCO2濃度増加量の比較データ。上層大気に比べ、都市生活圏の大気のCO2濃度がどのくらい高いかを示したもので、2016年~2019 年3月及び4月のCO2 濃度の平均値(上段)と2020年3月及び4月の観測結果(下段)を比較すると、CO2増加量は減少を示し、これは活動自粛期間に合致している。※「いぶき」の集中観測点は直径約10km視野色付けした円で示している (C)Analyzed by JAXA/EORC
「グリーン・リカバリー」を推進する7つのキーワード
1)国連が発足するSDGsの達成にも一致した施策を実施
2)地球温暖化対策の国際協定「パリ協定」の達成に貢献
3)2050年までに温室効果ガスゼロを目指す
4)ESG投資主流化により、持続可能性を企業の経営の中枢に
5)自然エネルギーにシフト
6)電気自動車などの運輸と産業の電化を可能な限り実施
7)DXデジタルトランスフォーメーションによる事業活動やライフスタイルの変革

「私たちWWFは、地球上の生物多様性を守り、人々の暮らしが自然環境や野生生物に与える負荷を小さくすることにより、『人と自然が調和して生きられる未来』を目指す環境保全団体として、世界約100ヵ国で地球温暖化や脱プラ対策、自然保護区の支援、天然林の保護、野生生物の違法取引の根絶など、さまざまな取り組みを行っています。地球環境はすべての人々の生活の礎であり、企業活動の根幹。その地球環境が病んだ未来には、幸せな暮らしは生まれません」(WWFジャパン専門ディレクター小西雅子さん 以下同)

WWFジャパン 専門ディレクター 小西雅子さんによると、「グリーン・リカバリー」を通じ、持続可能な社会を目指すために生活者である私たちが今できることはふたつあると言います。

「まずひとつはライフスタイルの変化を楽しむこと! コロナ禍で生活の変換を余儀なくされた人も多いでしょう。ならばこの機会を活かし、より持続可能なライフスタイルに変えていくという意思をもって動くと、希望が見えてくると思います。それには、自宅の電力を自然エネルギーに変えたり、森や海に悪影響を与えない製品を購入したり……どんな変化も楽しみながら行動してみてください。

また、生活を変えるだけではなく、企業や政治の在り方も含めて、持続可能な社会に変わっていくことを応援することも大切です。自然エネルギーを使った電力や環境に負荷のかからない製品を選ぶことは、企業にシグナルを与えることにつながります。さらに選挙の時には、街頭演説をする候補者に『温暖化対策についてどう思いますか?』などと質問すると、政治家は『環境問題は有権者の関心が高いんだな、きちんとやらねば』という意識に変わります。メールやSNSで質問してみるのもいいですね」