「米中冷戦」「米ロ対立」激化?でもビジネスは関係なく伸びている

表面しか見ていないと馬鹿を見るぞ

昨今は「米中冷戦」。そんな中で菅総理が訪米すれば厳しい対中政策に与させられて中国の怒りを招き、まずければ中国での資産接収、いずれにしても中国とのビジネスがやりにくくなること必至――という懸念の声が聞こえるが、そこまで心配することはあるまい。

中国も日米との経済関係を切りたくない。米国も中国との関係をすべて切る気は毛頭ないし、台湾防衛でも中国と直に交戦する気は薄れてきている。

商談と違って、国と国の間のやり取りでは、相手をむかつかせるようなものの言い方、そして罵り合いでさえ、よくある。相手の気分を害すればすべてはお終いというわけではなく、強烈な張り手の次の瞬間、握手ということもある。少し詳しく説明しよう。

中国は米国とは別れたくない

中国も日米欧との経済関係を切りたくない、というのは自明の理。2000年代の中国経済急成長を支えたのは、年間合計30兆~40兆円相当にのぼった貿易黒字と外国からの直接投資で、中国はこれを引当金とした膨大な融資でインフラ建設を進め、急成長を演出した。

テスラ上海工場 by gettyimages

だから今でも中国のGDPは、個人消費が約40%投資が約50%(米国は約20%)という、インフラ投資で風船のように膨らませたモデルになっている。

そしてインフラ投資の中にはさして波及効果をもたらさないものも多いので、膨らんだ経済を支えるための財政赤字は年間40兆円相当にのぼっている。

こうした構図では、2020年5350億ドルにものぼった貿易黒字は、中国経済にとって生命線だろう。さらに中国は先端技術で世界の先頭を行くと言われているが、先端レベルの半導体を製造する機械、化学素材、電子部品は日米欧の企業の独占下にある。

確かにこの頃の中国のモノの言い方を聞いていると、世界戦争も間近か、という気持ちになる。しかし中国では、夫婦喧嘩は表に出て大声でやることになっている。隣近所に自分の味方をしてもらいたいだけで、別れる気は毛頭ないのだ。疲れるまで叫ばせておけばいい。

 

この頃の中国のSNSでは、「中国は強くなった。外国が何を言っても、中国はノーと言える」という強がりが目立つそうだが、これも同じ伝。そんな輩に対しては、「すごい、すごい。じゃ、国内で特権濫用、蓄財し放題のお偉方にもノーと言えるね」とおちゃらかしておけばいいことだ。

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