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パンデミックを描くゾンビ映画

ゾンビ映画はパンデミックを題材とする映画である。だがそれは一見、私たちの目の前のパンデミックの現実を写していないように見える。

しかし、前編中編で示してきたように、ゾンビ映画のゾンビはたしかに感染者のある姿を表している。

それは人間のあいだに隠れた獣、狼である。表向きは人間だが、その背後には人を殺しかねない野獣性を秘めている。

他方でゾンビはまた吸血鬼なのでもあった。ゾンビは噛みつき、ウイルスを媒介に急速に増殖する。感染によって、私自身もまたゾンビ=感染者にされてしまうかもしれない。

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ゾンビ映画のゾンビはこうして吸血鬼+狼男であり、それも人間の群狼化をテーマにするものだと説いておいた。ゾンビ・パンデミック映画は、人間の群狼化によって人間社会が転覆する事態を描いたものである。

ここには『コンテイジョン』(2011年)のようないわゆる正統派パンデミック映画とはまた違った形で、パンデミックの恐怖が描かれているといってよい。

いやそれどころか近未来を占う思考実験だといえる。

後編ではさらにその先を読み解いてみたい。

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