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元女性自衛官が語る…自衛隊が「5分前の精神」にめちゃくちゃ厳しい、納得のワケ

【前編】すべては入隊後の集団生活にある
二見 龍 プロフィール

時間管理は身体で覚え、3歩以上は基本駆け足

かざり 時間を大切にするのは、幹部も陸士、陸曹も同じでしたね。そのための教育を受けていくのですから時間もタイトです。だから、3歩以上は基本駆け足なんです(笑)。特に教育中は絶対走りますね。

教官からずっと言われていたのは、「1分1秒を大切にしなさい」ということです。「その1分1秒で救える命があるから」と言われつづけてきましたから、時間の管理は身体が覚えていますね。

 

二見 そうは言っても、日常や訓練で早くできる人、できない人も当然います。そこで早くできた人は仲間を助けるんですね。これでみんながチームとしてできるようになるんです。たとえば10人がバラバラの10人ではなく、力を合わせるチームになります。

大事なことは、決められたところまでやれるようにすることを皆で目指します。みんなが平等に準備する時間が大事になるのです。たとえば、集団生活の居室に30人いたとして、そこにアイロンが3個しかないとすると、それをずーっと同じ人たちが使っていたら、他の人の作業が進みません。

掃除の時間もありますし、靴磨きの時間もなくなってしまう。洗濯機も少ないですし、そのなかでみんなに平等にいきわたるように段取りをする。こういうことを日常のなかでやっていくことがチームワークの基本となります。

かざり 教育中、アイロンが一人に1個与えられることはないですよね(笑)。私は本当に要領が悪い人間だったので同期に助けられてばかりでした。ですが、助けられてばかりでは自分自身成長もしないし、周りの人間全員に迷惑がかかってしまいます。だから、私だけがずっとアイロンを占有していたら、ほかの人が使えず部隊全員がダメになるというか、ほかの人が使えず、みんな教官に怒られちゃう。それはダメだなと。

もともとはマイペースな性格でしたが、マイペースな性格では自衛官としてやっていけないと思いましたね。そのときから、私自身の生活態度を改めてほかの同期の子たちと連携して教育を乗り越えようという気持ちに変わりました。

現在のかざりさんは元女性自衛官タレントとして活動中(編集部撮影)

二見 そこがひとつ階段を上るところです。みんなが助け合うところで、チームの強さもワンランク上がる。そこでさらにみんなが考えていくと、またワンランク強くなるのです。知らず知らずのうちに学んでしまうのが集団生活の意義ですね。

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