我慢を覚えさせることだけが正解じゃない

その晩、元夫の言葉が腑に落ちていなかった私は、夫婦国際サミットの再開を持ちかけました。

「やっぱり、お友達と一緒に遊んでいるときは、そこにあるものでみんなで仲良く遊ぶのがいいと思う。どうしてもシェアしたくない、というものがあったら、これからは事前に隠しておくのはどう? そうすればトラブルは起きないし」

元夫はそんな私の提案にすかさず「No」と返し、次のように言いました。

「それじゃ問題の解決にならない。もし、隠し忘れたおもちゃがあったら? 誰かが我慢するのはハッピーじゃない。お互いの気持ちを尊重し合うことを学ぶことが大事なんだよ

〔PHOTO〕iStock
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私は元夫の言葉にハッとしました。私はみんなに気を配ったつもりが、娘を含めたみんなの気持ちを思いやる環境をつくれていなかったのだ、と。子どもたちがケンカや言い争いをしないようにと思っていたけれど、小さいときにそれを経験することも必要なんだということに気づいたのです。

このエピソードをPodcastやYouTubeでも話したのですが、数人のアメリカ人やイギリス人の人たちから「元夫の言い分が正しい」というメールをもらいました。アメリカ人の友達に話しても、「シノブが間違ってると思うよ。エリカの誕生日会なのだから、彼女がその日の主役でしょ? お友達が彼女の気持ちを尊重しなきゃいけないんだよ」と言われる始末。

私はみんなの言葉に、自分が当たり前のように娘に我慢を強いていたことに気づきました