Photo by gettyimages

尖閣「侵攻」を企む習近平に、「日本の本気」を見せる凄まじい一手があった!

話し合いだけでは、何も変わらない

いつまでも危機意識が薄い日本政府

日本は中国が沖縄県・尖閣諸島に武力上陸した場合、どう対応するつもりなのか。防衛白書には「島嶼部を含むわが国に対する攻撃への対応」と題した1節が設けられ、奪回作戦がイラスト入りで記されている。だが、私に言わせれば、これはほとんど絵空事だ。

先週は、他人事のように受け止められがちな台湾情勢について「台湾危機は日本の危機」と指摘した(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/81824)。尖閣諸島についても、中国海警局の武装船が押し寄せ、接続水域にとどまらず、領海にも侵入を繰り返しているのは、ご承知の通りだ(https://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/senkaku/senkaku.html)。

中国の習近平国家主席[Photo by gettyimages]
 

ところが、政府の危機意識は薄い。れっきとした日本の領土なのに、政府職員もめったに立ち入らないのは「情けない」どころか「無責任」にさえ思える。そこでまず、政府の基本認識を確認しよう。2020年版外交青書は、こう記している。

〈尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も日本固有の領土であり、現に日本はこれを有効に支配している。したがって、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない。日本が1895年に国際法上正当な手段で尖閣諸島の領有権を取得してから、東シナ海に石油埋蔵の可能性が指摘され、尖閣諸島に対する注目が集まった1970年代に至るまで、中国は、日本による尖閣諸島の領有に対し、何ら異議を唱えてこなかった。中国側は、それまで異議を唱えてこなかったことについて、何ら説明を行っていない〉
〈尖閣諸島周辺海域における中国公船による領海侵入が依然として継続しており、その回数は2019年の一年間で32回に上った。…このような中国による一方的な現状変更の試みに 対しては、外交ルートを通じ、厳重な抗議と退去要求を繰り返し実施してきており、引き続き、日本の領土・領海・領空は断固として守り抜くとの決意の下、毅然とかつ冷静に対応していく〉

〈加えて、中国軍の艦艇・航空機による日本周辺海空域での活動も活発化している。2018年1月には、尖閣諸島周辺の日本の接続水域を潜没潜水艦及び水上艦艇が航行した。これに対し外交ルートを通じ、重大な懸念を表明して厳重に抗議し、再発防止を強く求めた。また、航空機の活動についても引き続き活発であり、2012年秋以降、航空自衛隊による中国軍機に対する緊急発進の回数は高い水準で推移している。このような最近の中国軍の活動全般に対して、日本としては外交ルートを通じ、適切な形で提起してきている〉

ここでは、中国公船の領海侵入が国際法上の無害通航に当たるかどうか、何も記していない。無害通航なら、国際法違反とは言えないが、茂木敏充外相は2月9日の会見で「尖閣諸島周辺の我が国領域内で独自の主張をするといった、海警船舶の活動は国際法違反」と初めて明言した(https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaiken4_001024.html#topic6)。

茂木敏充外務大臣[Photo by gettyimages]
 

海警船の活動を国際法違反と認めたのは、海警局が2018年に中央軍事委員会の指揮下に入り、事実上、準軍隊になったのに加えて、日本漁船を追尾している事実などを踏まえたものだ。艦艇が周辺海域で入れ替わる際、レーダーを切っているのも軍事行動の一種である。

そうであるなら、日本は国際法違反と認めた時点で、より強い対応に切り替えるべきだった。だが、茂木氏はその後も「誠に遺憾であり、断じて容認できない」とか「厳重に抗議し、冷静かつ毅然と対応している」と語るにとどまっている(https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaiken25_000003.html#topic4)。

中国が具体的な行動で圧力を強めているのに、外務省は相変わらず「誠に遺憾」というだけなのだ。中国にナメられるのは、当然である。

 
この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら
編集部からのお知らせ!

関連記事