今後10年間で、日本経済を襲う「本当にヤバい事態」…中国資本が進出し、格差はさらに拡大するか

中原 圭介 プロフィール

しかし、既に各国とも第3波、第4波のコロナ対策で、財政は逼迫し始めており、十分な予算による効果的な対策を取ることが徐々に困難になってきます。前述の通り、これまでのようなペースでの国債発行が難しくなった日本の状況も同様で、医療体制の強化は望むべくもありません。

有効なワクチンが完成する可能性もありますが、新型コロナウイルスには5000とも6000ともいわれる変異株が現れ、将来的には効果は極めて不安定で限られたものになってしまい、収束の目処は立たない状況が続くかもしれません。

収まらないパンデミックに加えて、毎年繰り返される自然災害を目の当たりにして、ようやく国は気候変動対策への取り組みに本腰を入れ始めます。ITを喧伝しても、より本質的でまさにこれから必須とされるET(Energy & Environmental Technology)を意識した取り組みをまったく行ってこなかった焦りからも、急速に温暖化対策と経済成長を共存させる仕組みづくりを進めようとはするものの、取り組もうにも、決定的な問題に直面してしまいます。

人材不足です。

 

ここ10年以上の間、進行してきた人口減少のペースは、コロナ禍で急激に加速し、2022年にも出生数が70万人台に落ち込む可能性さえあります。少子化や、育児環境の整備に加えて、生産年齢人口の減少などの問題解決を先延ばしにしてきたツケが回って、技術者、教育者など現場の専門職の不足がカバーできないレベルに達してしまっているのです。それなのに、これまで誰も直面したことがない予測不能な事態の集積という現実に対応しなければなりません。

求められるのはETを意識したデジタルシフトを進めながら、気候変動を抑え、なおかつ普通の生活を守る、という想像を絶する難題なのです。

最悪のシナリオを列挙すると、このように悲惨としか言いようのない状況が、この国(と世界)に訪れます。確かに、あくまで可能性として考えられる「最悪」のシナリオではありますが、どれもが、その端緒と考えられるような状況に立ち至っているのは事実なのです。

これらの国難をなるべく和らげるにはどうするべきなのか? また、たとえこれから、これらの国難がやって来たとしても、自分らしく生活していくためには、何ができるのか? 何をすべきなのか? 『その後の日本の国難』では、そのヒントを探っています。

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