今後10年間で、日本経済を襲う「本当にヤバい事態」…中国資本が進出し、格差はさらに拡大するか

中原 圭介 プロフィール

こうして商業地の地価下落が始まります。テナント収益を見込んできた一部の富裕層や、銀行からの借り入れで不動産投資を行ってきた中流層にも影響は及び、不動産投資ローンの不良債権化が進んでいきます。これに伴い、地銀やメガバンクで収益悪化が表面化し、貸し渋りが発生。経済活動へ流れる資金が減少していきます。

実際には、東京圏、なかでも都心部では、まだ物件が空くと問い合わせが即入る状況が続いていて、大幅な下落は起きていませんが、後述する倒産企業数を見ると、これからの地価下落は十分に考えられる事態です。

1人700万円以上の借金を背負う

ワクチン接種が進む中でも収束させられない、COVID-19。これまで雇用調整助成金や特別定額給付金(一律10万円の給付金)などで支援策を打ち出してきた政府は、途方もなく巨大化し続ける“ワニの口”(国の単年度収支の差。「国の借金」に例えられる)をどうすることもできず、コロナに対応するため国債を発行し続けることになるでしょう。

今回のコロナショックでは、2007年のサブプライムローン危機に端を発した2008年のリーマン・ショックの際の約2倍となる、6.1兆ドル規模(約665兆円)の経済対策が世界で行われました。日本では総額約234兆円規模の対策が組まれましたが、いわゆる“真水”と呼ばれる財政出動の総額は約121兆円で、これらすべてを国債発行で賄いました。

ニューヨークにあったリーマン・ブラザーズの本社[Photo by gettyimages]
 

既に日本は世界一の借金大国で、国の借金にあたる国債残高は1000兆円を超えつつあります(『その後の日本の国難』P32も参照)。2020年度末の見込み値では、国民1人あたり約723万円もの負債を背負っている状態です。

コロナショックだけが原因でバランスが崩れたものとは到底言えませんが、特別定額給付金、持続化給付金や、雇用調整助成金支給などの対策は、国のお金の「入り(歳入)」と「出(歳出)」の差を、単年度で100兆円を超えるまでに広げてしまいました。

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