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「ダメ。ゼッタイ。」元電通マン佐々木宏氏が仕掛けたキャッチコピーの「大きな罪」

今年1月から、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課が主管となって「大麻等の薬物対策のあり方検討会」が開かれている。

ご存じない方もいるかもしれないが、現在日本国内での大麻の扱いは、違法薬物ではあるが使用しただけでは罪に問われず、所持した場合のみ刑事罰が与えられている。

今回の検討会では、この使用についても刑事罰を与えようという麻薬対策課の動きと、てんかんなど治療薬として役立つことが判っている医療大麻を国内でも使えるようにしようという議論がなされているのである。

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世界の潮流に逆行する麻薬対策課の動き

現在、先進国の薬物政策は「刑罰よりも治療へ」という流れになっている。

こう述べると「諸外国では薬物が蔓延しすぎていて仕方なくこのような政策をとったのだ」と思い込みでいい加減な発言をするワイドショーのコメンテーターや専門家と称する方々がいるが、決してそのように「致し方なく」とられた政策ではない。

そもそも「刑事罰には効果がない」という各国の実感があり、2001年にポルトガル政府が実験的に「いかなる薬物も少量の使用や所持は罪に問わない」としたところ、(1)薬物治療につながる人の割合が増えた(2)HIVなどの薬物使用による二次的な害が減った(3)薬物の過剰摂取による死亡者が減った(4)10代の薬物使用者が減った等のエビデンスが出たために、他の先進国もこの「ハームリダクション」と呼ばれる政策に追随したのである。

これは諸外国の話ではなく、日本の現状にもあてはまることである。

日本でも違法薬物使用者の再犯者率が高いことはよく知られている。初犯の人は6割、50代以上の人になると8割以上が再犯すると言われている。つまりこれらの再犯者率は刑務所には薬物使用を止めさせる効果がないという、諸外国と同様のエビデンスが出ているわけである。

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