「3億円」で出品される超レア物も!「ポケモンカード」に熱狂する“巣ごもりバブル”への警鐘

小出 フィッシャー 美奈 プロフィール

取引は国際的だ。上記ポケカトレーダーの話によれば、彼らはネットで取引仲間を世界各地に作り、中東ドバイなどにまで飛んで売買をする。もちろん日本で仕込みをやるバイヤーともコネクションがある。ただし、最近ではアービトラージ(場所による価格差を利用して利鞘を稼ぐこと)が段々難しくなっているそうだ。

だが歴史のある金融商品市場と違い、こうしたニッチ商品の取引では、市場が不透明でインフラが未熟な点がネックになる。ロックダウン下では飛行機で海外に飛んで直談判することもなかなか難しいので、何百万円もするプレミアカードがFedExなどで当たり前のように送られているらしい。大抵は内容物に見合った保険もかけずに送られているから、輸送中に紛失したりしたら一大事だ。税関申告なども、きっといい加減なのだろう。

さらに、彼らZ世代の取引では、支払いや受け取りがデジタル通貨ということも多い。イギリス在住の25歳のポケカトレーダーは日本円で億単位の資産を持つが、資産の半分はビットコインで、半分はポケモンカードなのだという。

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それでは毎日、個人資産が何千万円も増えたり減ったりして夜眠れないんではないかと思ってしまうが、そこはYOLO(You Only Live Oce  =人生は一度だけ)、スリル一杯の「熱い」生き方をしたい若者も結構いるらしい。

だが、ポケカの世界は、すでに趣味の収集目的ではなく、金融商品として利鞘を狙う転売屋がひしめく市場となってしまったようだ。

米国マクドナルドは2月9日に「ハッピーセット」の販促用に4枚1セットのポケカをおまけにつけたが、これが転売屋の格好のターゲットになった。ハンバーガーを食べるつもりもないのに、カード目当てに一人で10セット以上買い込む転売屋も現れたのだ。イーベイで270ドルで売られているのもある。

もはや、ゲームで純粋に遊ぼうとしている子供達から、投機目的の大人がカードを奪う事態になっているのだ。マクドナルドが声明を出して供給を増やしたが、ブームの熱はまだ冷めてはいない。

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