「3億円」で出品される超レア物も!「ポケモンカード」に熱狂する“巣ごもりバブル”への警鐘

小出 フィッシャー 美奈 プロフィール

ポケカオークションは2、3年前からじわじわと盛り上がりを見せていたが、一部のプレミアカードの価格が急騰したのは、新型コロナによるロックダウンが始まってからのことだ。取引の中心となっているのはミレニアルよりちょっと若い30歳前後の世代で、「ロビンフッドラリー」の中核となっている個人投資家層と重なる

さらに、ソーシャルメディアが価格形成に大きな役割を果たしていることも「ロビンフッドラリー」と共通する

 

ポケカの場合は、約2300万人の登録者を持つユーチューバー、ローガン・ポール氏が初版海外版(1999年発売)未開封ボックス6箱(一つの箱にカードをランダムに10枚組み合わせた「ブースターパック」が36パック入っている)に、200万ドル(約2億2000万円)という大金を注ぎ込んだことがブームに火をつけた。

ポール氏は、このうち20万ドル(約2200万円)で購入した1つの箱を開封する様子をユーチューブで公開したが、ただ箱を開けるだけのこの動画が現在までに1100万回以上ダウンロードされている。

プレミアポケカの価格は、この動画公開の直後から跳ね上がった。

超高額カード取引の未熟なインフラ

イーベイなどのオークションに出品されているポケカは、上は300万ドルから下は10セントまで、まさにピンキリだ。もちろん初期版など希少カードほど高価になるが、価格は需要と供給のバランスで極端に変動する。さらにカードの物理的な状態によっても大きく変わってくる。

真贋の見極めを含め、値決めに重要な役割を果たすのが、鑑定機関の存在だ。トレードカードについては、PSA(Professional  Sports Authenticator)をはじめ複数の鑑定機関があり、同じカードでもグレードによって価格が大きく動く。ムーディーズやS&Pなど格付け会社の評価によって、債券利回り(すなわち市場価格)が大きく変わるのとちょっと似ている。

例えばPSAの評価には、パーフェクトな状態の「GEM MINT10」から、状態の悪い「PR1」まで10段階ある。端が切れていたり、修復や塗り直しの跡、あるいは偽造が疑われる場合などはグレードがつかない。同じカードでも、PSA10と1ではオークションで期待できる値の桁がいくつも違ってくる。

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