WHOのテドロス会長/photo by gettyimages
# 新型コロナウイルス

中国は称賛、世界からは大批判…あまりにもお粗末なWHO「コロナ調査団報告書」

テドロスは報告書の不備を自ら列挙した

「発生源を特定」できていない…

新型コロナウイルス感染症の発生源の解明を目指して、中国の武漢を訪問した世界保健機関(WHO)の調査団報告が先月末(3月30日)、ようやく発表された。

ところが、その内容は、国際的な専門機関のものとは思えないお粗末な仕上がりだ。中国との共同研究という体裁を採ったことが仇になったようである。

報告書は4つのシナリオを提示して、「動物から中間宿主(別の動物)を介してヒトに感染した」という説を最も有力だとする一方で、中国のウイルス研究所から流出したというトランプ前アメリカ政権が主張していた説は「極めて可能性が低い」と結論付けた。

photo by gettyimages
 

しかし、いずれもが推測の域を出ておらず、肝心の「発生源を特定する」という目的も果たせなかったのだ。

結局のところ、WHOと中国に対する国際社会の不信感は払しょくできず、新たな感染症リスクに対してWHOが予防という使命を果たせない恐れを露わにした。このままでは、人類は感染症に立ち向かう前に国際政治の駆け引きで共倒れになりかねない。

今週は、この悲惨な現状を概観し、打開策を探ってみよう。

今回の報告書のタイトルは、「COVIT-19ウイルスの起源に関するWHOの国際調査:中国編」(WHO‐convened Global Study of Origins of SARS-CoV-2:China Part)で、「2021年1月14日から2月10日のWHO・中国の共同調査」(Joint  WHO-China Study 14 January-10 February 2021)という副題が付き、筆責を「共同執筆」(Joint Report)としている。

実物はWHOのホームページに掲載されているが、PDFファイルで120ページに及ぶ。構成や論理は整然と整理されている半面、真実の特定には程遠い内容となったのが特色だ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら

関連記事

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/