「ぼくは射精ができない…」 多くの人が知らない「射精障害」、深刻な「性」活の“リアル”

男性不妊症の目指すゴールは
小堀 善友 プロフィール

重要な「パートナーの理解」

射精障害の原因の過半数は不適切なマスターベーションであり、その方法を修正していくことが重要です。まずは「射精リハビリテーション」と言って、適切な方法で射精を行うことにより、膣内での刺激で射精できるようにトレーニングをしていきます。

コツを掴むことが重要で、リラックスした姿勢や、優しい上下運動の刺激、それに力を入れすぎないことも大切です。最近では、適切な刺激でマスターベーションを行うための道具として、メンズトレーニングカップというデバイスもあります。

しかし、実際は射精ができるかできないかよりも、パートナーの理解が一番重要です。射精のことを人と話すことはほぼ全くと言ってよいほどないでしょうし、人と比べることもないことなので、困っていても誰かと相談することはできないことが多いです。しかし、膣内射精障害という病気は一般的な病態であり、とても多くの患者がいるのですが、そのことは知られていません。

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パートナーの女性は「何で私の中で射精してくれないのだろう」と悲しく感じています。やがて、その悲しみは怒りへと変化してしまうことがあります。怒ってしまったパートナーの女性の膣の中で射精は余計にできなくなってしまうという悪循環が起きてしまうのです。

射精障害の治療のためにはパートナーの協力は必須であり、協力を得られなければ治療を進めていくことさえできません。

重要なポイントは、パートナーの女性に射精障害はとても一般的な病態であること、そして射精できなくて困っている男性はたくさんいること、悲しんでいる女性はあなただけではないことを理解してもらうことです。

性機能の専門家の医師やカウンセラーを交えて、カップルでセックスカウンセリングを受けることは非常に効果的です。男性のみのカウンセリングでも良いですが、できればパートナーを交えたカウンセリングをお勧めしています。

また、もしも子供を作りたいことが目標であるのであれば、膣内射精が必須というわけではありません。例えば、膣内にマスターベーションで射精した精液をシリンジで注入するスポイト法を用いれば、それだけで妊娠が可能です。

最近では、スポイト法の専門キットがインターネット通販でも売られています。この方法もパートナーの女性のご理解が重要となってきます。

また、パートナーの年齢が35歳を超えているようでしたら、積極的な生殖補助医療を用いることをお勧めしています。

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