〔PHOTO〕gettyimages

なぜフェイスブックは“疑似政府”への道を突き進むのか、ザッカーバーグの「狙い」

近い将来、トランプ前大統領がFacebookの活動を再開できるかもしれない。その鍵を握るのが〈Facebook最高裁〉である。

2020年にFacebookは、この最高裁を立ち上げた。もっとも〈Facebook最高裁〉というのは俗称で、正式名称は監督委員会(oversight board)。世界中から法律家や活動家、あるいはノーベル賞受賞者などからなる20名の有識者が、いわば「最高裁判事」として招集された。

この最高裁はFacebookとは独立した組織であり、Facebookのコンテント・モデレーション上の判断、つまり発言の削除やアカウントの停止などの判断を覆せる権限をもつ。簡単に言えば、アカバンされたユーザーが不服の申し立てを行う場だ。活動資金はFacebookが設立したファンドから提供される。

〔PHOTO〕gettyimages
 

「最高裁」という俗称が示唆するのは、Facebookが政府の真似事を始めたことだ。アルゴリズムの客観性に基づいて、公平性や中立性を強調してきたFacebookらしいといえばらしい動きだ。そうしてプラットフォームを疑似政府のように扱おうとする。千客万来の平等性を理由に、自分たちを政府のように位置づけようとする。世界中に30億人の多様な登録ユーザーを抱える、文字通りのグローバル(地球)企業ならではの間口の広さだ。

Facebook最高裁では、ユーザーからの不服の申し立てに対して、まずは5人のパネルが検討し、その後、全メンバーの賛否をとり、多数を得た判断がFacebook最高裁の審議結果となる。2020年10月から訴えを受け付け始め、11月から審議を開始し、2021年1月には最初の審議結果が公表された。トランプ前大統領のアカウント凍結問題については、バイデン大統領の就任式が終わり、政権移譲が完遂されてから検討されることになった。向こう数ヶ月のうちに結果が出ると見られている。

編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/