インドネシアでキリスト教徒への「自爆テロ」発生…実行犯は夫婦だった

「家族自爆」という独善の系譜
大塚 智彦 プロフィール

惨事防いだ警備員の手柄

地元メディアなどの報道によると、カテドラル教会に爆弾を所持して進入しようとしたバイクの2人を入り口付近で咎め、構内侵入を阻止した同教会の警備員の行動によって多くの信者が救われたという。

この警備員コスモス氏(52)は正規の警備員ではなくボランティアの警備員だった。事件当時、正規の警備員は教会構内のテントにいたがコスモス氏は入り口付近で警備に当たっており、バイクに乗車した不審な2人組を咎めて構内への進入を防いだという。

自爆テロの爆発でコスモス氏は負傷したが、幸い軽傷だったという。地元警察などは「コスモス氏の行動は英雄的で、もし2人組の構内進入さらに教会内への進入を許していたら多くの犠牲者がでていたかもしれない」としてその勇気ある行動を称えている。

Gettyimages

自爆テロ犯の身元、犯行組織を特定

地元警察、国家警察は事件直後から総力を挙げて自爆テロ実行犯の身元割り出しを進めてきた。自爆テロのため身元特定には遺体のDNA鑑定などを用いた結果、男女2人と判明。男性はイニシャルでL容疑者、女性はイニシャルでYBF容疑者と発表した。

2人は6ヵ月前に結婚したばかりの夫婦であり、YBF容疑者は民間会社の社員だったこともわかったという。

さらに2人はJADのメンバーである可能性が極めて高く、これまで犯行声明はだされていないもののJADが今回の自爆テロに関連しているとみて捜査を続けているという。

JADといえば、2018年5月にジャワ島東ジャワ州の州都スラバヤで市内にあるキリスト教会3ヵ所がほぼ同時に狙われる連続自爆テロの実行犯がJADのメンバーとされた。

 

この自爆テロは父母に子供4人が3ヵ所でそれぞれ自爆テロを実行するという「家族一家テロ」という世界でもあまり前例のない極めて特殊な「自爆テロ」として内外の注目を集めた。

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