園児置き去り、行方不明、火傷事故…公立保育園の「驚くべき実態」

「保育の質」を問う(2)

「待機児童解消のため、公立が率先して定員以上に子どもを預かっている状態です。ルールの範囲内とはいえ、これでは、いつ事故が起きてもおかしくない状態です」

都内の公立保育園で働くベテラン保育士が危機感を募らせる。

一般的には「手厚い保育が受けられる」、「ベテランも多くて安心だ」と思われている公立だが、前回の記事のような、親子を守るべき公立保育園が親子を冷遇するという以外にも問題が起こっている。保育士や保護者にとって最も心配な保育事故やヒヤリ・ハットが、初歩的なミスと思われるものまで発生している。

〔PHOTO〕iStock
 

公立保育園の事故・事件について調査している品川区の田中さやか区議が数年前に入手した同区の資料によれば、事故の多くは食物アレルギーのある子の誤食や誤飲なのだが、驚くべきヒヤリ・ハットの実態も浮き彫りになった。

「片付け中、園児が持っていたモールをコンセントの穴に入れ、火花が散りショートして指を火傷する」(5歳児クラスで保育者1人、子ども18人)

「職員が気づくことなく、園児が園舎外に出て一人で自宅に帰ってしまった」

「1歳児クラス21人が散歩先の屋上庭園で遊んでいるなか、一人が一時行方不明になって地域住民に保護されていた」(正職員4人、非正規の2人体制)

「公園で遊んでいて1歳児を見失い、地域住民に保護された」(職員体制は、6年目と1年目の保育士と担任派遣保育士、非正規の保育士)

「5歳児を戸外活動先に置いてきてしまった。トイレで園児の泣く声に公園にいた男性が気づいて110番通報して発覚」(5歳児19人を担任1人と非正規1人で連れていった)

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