2021.04.05
# 仮想通貨

仮想通貨「急上昇」のウラ、米テスラが「ビットコインを爆買い」した本当のワケ

100兆円経済圏の争奪戦が始まる
千野 剛司 プロフィール

世界最大級取引所が分析する「仮想通貨の近未来」

筆者は、06年に東京証券取引所に入社し、証券市場の動向を観察してきました。18年7月より暗号資産取引所のKraken(クラーケン)を運営する米国のPayward,Incに入社し、いまはクラーケン・ジャパンの代表を務めています。

クラーケンは、11年に現在、CEOを務める共同創業者ジェシー・パウエルらによって設立されました。現在ではユーロ建て取引高で世界最大、また約500万人のユーザーを抱える米国最大の暗号資産取引所の一つです。アメリカのワイオミング州では銀行ライセンスを取得しており、新興の暗号資産取引所でありながら、既存金融分野にも進出しています。

クラーケン共同創業者兼CEO ジェシー・パウエル氏 Photo/Kraken Japan
 

そもそもクラーケンが誕生した背景には、日本で大きな話題となった11年の「Mt.GOX」(マウントゴックス)事件がありました。

当時セキュリティをはじめとする多くの問題に悩まされていた同社に対して、ジェシーは問題発覚当初より技術サポートをしており、このことをきっかけに強固なセキュリティをもつプロフェッショナルな取引所の設立を決意しました。

こうして誕生したクラーケンは、マウントゴックスの抱えていた問題の解決策を礎として誕生したともいえるでしょう。

いわば株式と仮想通貨の取引所に身を置いてきた私は、双方の利点また問題点についても理解しているつもりです。こうした観点から仮想通貨の今後を占ってみたいと思います。

ビットコイン・サイクル

さてビットコインは、08年にサトシナカモトによって発明された仮想通貨です。

中央銀行などの管理者を持たずに、暗号技術であるブロックチェーンという新しいテクノロジーによって管理されていることから、支配者などの利権を持つ存在がいない通貨として注目を集めました。その後、リーマンショックをうけて各国の中央銀行によって、通貨の価値を意図的に下げる大規模な量的緩和政策が実行される中、一部の管理者によって恣意的に価値が棄損されることのないビットコインは、世界中に認識されることとなりました。

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