フォーリンラブのバービーさんが日頃から抱いているモヤモヤに向き合い、自身の言葉で本音を綴っているFRaU web連載「本音の置き場所」(毎月1回更新)。
今回は、現在37歳独身のバービーさんが、これまで妊娠・出産という言葉に後ろ向きだった理由について綴っていただきました。今は以前よりとても前向きに捉えられるようになったそうですが、そのきっかけはあるタレントさんの存在も大きいといいます。
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妊娠・出産に全く前向きになれなかった
『アラフォー』と呼ばれる域に入り、幾ばくか経つ。
まだ、アレが来ない。年頃の女性たちが集まるとよく聞かされた、突発的に襲ってくるという、アレ。「子どもが欲しい」という突き動かされるような衝動。
30代に入り、責任世代の重圧と2つの厄年を乗り越え、気づけば37歳。聞いていた話だと、そろそろなはずだが、待てど暮らせど、その衝動とやらはやって来ない。
全ての人がそうだったわけではないし、子どもを授かるか否かは別の話だが、私に向かって熱弁する人は少なくなく、「いつか子どもが欲しくなるよ」とよく言われた。
20代の頃には諸先輩達から、最近では同年代から、よく聞いた論調だ。だから、いずれ私にもその衝動が、勝手に沸き起こるのだと思っていた。「へー、そういうものなんだ」と、まるで自分に関係のない芸能人のスキャンダルを受け流すように、でもやっぱり気になって流れてきたネットニュースをクリックしてしまうようなテンションで耳にしていた。
どうして、自分には差し迫るように「子どもを産みたい」という衝動が生まれないのか、考える日々が続いた。その過程で「妊娠・出産」という言葉を、以前よりは前向きに捉えるようになっていった。
長い時間をかけて、なぜ気持ちの変化が現れたかをここに残しておきたい。