「冷蔵庫はからっぽ…」「今、助けて」 コロナで追い詰められる困窮子育て家庭の「悲痛な声」

早急な「現金給付」の実現を
渡辺 由美子 プロフィール

子どもたちが“春”を迎えられるように

食事や子どもたちに最低限必要な教育のためのお金がまったく足りていない…あまりに深刻な日本の実態が当事者から寄せられたコメントからもデータからもおわかりいただけたかと思います。

この状況が続く中、3月は卒業、4月からは新学期、進級という時期を迎えます。子育て家庭の支出が一番多い時期です。制服や体操服、上履き、文房具など様々なものを揃えなければなりません。日々の食事も満足に取れず、学校関係の引き落としもできないような状況では、新学期を乗り越えられないのです。

せっかく入った高校を中退する、新学期の準備ができないから不登校になる、そんな子どもが出てしまうことを大変危惧しています。

そのため、私は今、「コロナで困窮する子どもたちを救おう!プロジェクト」(https://www.change.org/kodomowosukuou)の発起人として、政府に困窮子育て世帯への3月中の現金給付を求める署名活動や政府への要請活動を行なっています。

私たちが求めている金額は困窮子育て家庭に5万円、子どもが2人以上いる家庭には子ども1人につき3万円を上乗せして、とりあえず1度でいいから3月中に給付して欲しいという、とても控えめな要望でした。

2月5日のインターネット署名開始から約40日、3月16日に緊急事態宣言による雇用環境の悪化を受け、低所得の子育て世帯に子ども1人当たり5万円の特別給付金の支給が決定しました。大変喜ばしいことですが、もう少し早く決まっていれば新学期に間に合ったかもしれないと思うと残念です。具体的な支給時期などはまだ発表がなく、気を揉んでいらっしゃる保護者の気持ちを思うと1日でも早い支給を願うばかりです。

 

日本政府は、緊急小口資金や総合支援資金など各種貸付金などの利用を促していますが、今の貸付制度だけでは不十分だと感じます。キッズドアが2021年2月5日から7日に行なった困窮子育て家庭を対象にした緊急アンケートでも、今必要な支援として現金給付を求める声が圧倒的で、貸付はすでに借り切っている方も多く、また貸付を拒否されてしまう子育て世帯も少なくありません。

さらに貸付はあくまでも借金であり、限度額が拡大されても、利用をすれば困窮子育て世帯の借金が増えるだけなのです。子育て家庭は子どもの成長に伴い、これから教育費の負担も増えます。

月1万円の返済は重くのしかかり、子どもの教育に長く影響する可能性が高いのです。子育て家庭には大胆に返済免除を行うなど、子どもの将来を損ねることの無いような対応が必要です。当事者たちの“SOS”が聞こえていますでしょうか。

「小口も総合貸付もしてしまった。貸付ももう出来ない。そのため現金給付が一番ありがたい」

「貸付金も含め、役所に相談してもダメでした。生活保護に関しても、年齢的に働けるでしょ、と言われ、話すら聞いてもらえませんでした。コロナ禍だろうがなかろうが、役所に行っても話すら聞いてもらえなければ打つ手がない」

「困窮世帯に金を借りろって死ねって言ってるのと同じだと思っています。貧乏人は日本にいらないということでしょうか」

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