〔PHOTO〕gettyimages

メルケル首相、シャットダウン延長撤回からの謝罪はあざとい「戦略」

失墜したCDUの信用を挽回するために

シャットダウン延長の絶望感

月曜日の午後から開かれていたメルケル首相と全国の州首相たちのオンライン会議は11時間半に及び、メルケル首相が記者会見場に現れたのは、火曜の深夜、2時近かった。

あり得ないほどの長時間、特に夜中に延々と続く会議は、すでにメルケル首相の専売特許となっている。明け方の記者会見も、これまで何度もあった。これは、持久戦に強いメルケル首相が、自分の主張を通すための“作戦”だという説が有力だ。特にコロナについては、たいていこうして議会を通さずに様々な決定がなされてきた。

〔PHOTO〕gettyimages

ドイツでは昨年11月からシャットダウンが続いている(都市封鎖がロックダウンで、移動が許されているのがシャットダウンだそうだ)。何度か作戦会議が開かれたが、その度にシャットダウンは延長された。

すでに去年のクリスマス、人々の苦悩は大きかった。移動の自由や人との接触が厳しく制限され、食料品や薬局以外の店はすべて閉店。1年で最高の掻き入れ時の売り上げは消滅。それらがようやく3月半ばから少しずつ緩和されているが、飲食店にしても小売店にしても5ヵ月の空白のダメージは凄まじく、街を見る限り、今も閉まったままの店が多い。ひょっとすると、二度と開かないかもしれない。

ドイツでの最大の祝日は、クリスマスとイースター(復活祭)だ。イースターの日付けは毎年変わるが、今年は4月2日が「イースターの金曜日」(祝日)で、この日は十字架に掛けられたイエスを悼み、日曜と月曜(祝日)でイエスの復活を祝う。

イースターは、日が伸び、花が開き始める季節と重なるため、大人も子供も心が躍る。公式の休日の前後に有給休暇をくっつけて大きな休暇にする人も多く、家族が集まったり、旅行に出たり、要するに移動の多い時期だ。

去年は、第1回目のシャットダウンでそのイースターが水泡に帰し、その後、クリスマスも潰れ、すでに青息吐息の観光業者や飲食店は、今年のイースターに絶大な期待をかけていた。

 

ところが、火曜の未明、メルケル首相の記者会見でそれがガラガラと崩れた。シャットダウンは4月18日まで延長され、しかも、規制はさらに強化されることになった。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら
編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/