コロナ禍の2020年の犬猫の飼育実態調査によると、全体の飼育頭数は横ばいから減少ぎみだが、コロナ禍で新規に犬猫を飼い始めたという人は、増加傾向にあることがわかった(一般財団法人ペットフード協会調査)。やはり在宅時間が増え、ペットとの時間を楽しみたいと考える人が増えたことが伺える。

-AD-

でもその反面、新しくペットを迎え入れたにもかかわらず「こんなに吠えるとは思わなかった」「トイレのしつけが難しい」といった理由から、手放し相談が動物愛護団体などに寄せられるケースも増えているという。せっかく動物を迎えるなら、やはり家族として愛情をもって最後まで暮らしてほしい。そのためには、迎えるための準備や心構えが必要だ。

とても愛くるしい子犬。でも、迎えるには知識と準備が必要だ。photo/iStock
獣医師で作家の片川優子さん連載「ペットと生きるために大切なこと」。自身も犬と猫を飼っている片川さんに獣医師と飼い主の立場からペットと幸せに暮らすための知識を伝えてもらっている。今回のテーマは、「新しく子犬を迎えることになったら」。前回、子猫を拾ってしまったときの注意点をお伝えしたが、今回は子犬にフォーカスをあてて寄稿いただいた。

片川優子さん連載「ペットと生きるために大切なこと」今までの記事はこちら

まずはお迎えする犬種を決めよう!

犬を新しく飼おうと思ったら、ペットショップかブリーダーから購入するか、保護犬を引き取るかで、野生の犬を拾うことはほぼない。

つまり、家に迎える前に、大体の成犬時の体重や、犬種が分かればおおまかな犬種の特徴や性質などが想像できるという点が猫とは違ってくる。

中にはペットショップで抱っこした後、気に入ってそのまま連れて帰るというような方もいるだろう。しかし本来は、飼いたい犬種がいるなら、まずはその犬種についてしっかり調べてみることをおすすめしたい

多くの犬種は、人間の仕事の役に立つために優秀な犬を選別して繁殖に用い、能力などを特化させて品種を確立していった歴史がある。つまり、犬種ごとに性質や活動量が違っており、その犬種を迎え入れたらどんな生活になるか事前に想像することもできる

犬種によって大きさやお手入れ、性格なども異なるので、可愛さだけでなくマッチングを考えることも重要だ。photo/iStock

ここで個々の犬種の特徴を詳細に説明するのは避けるが、例えば、我が家で飼っているシェットランドシープドッグは、もともと牧羊犬として作られた品種だ。吠えて羊を追いかけるのが元来の仕事のため、警戒心が強く見知らぬ人に対してかなり吠える。また中型犬なので必要な運動量も多いことから、集合住宅で飼育するのはあまりおすすめしない。また、換毛期には抜け毛の量も多く、ブラッシングなどのお手入れが欠かせない。ちなみに膵炎や胆嚢炎にもなりやすく、歳をとるとたいてい関節炎に悩まされるという特徴もある。

悪いところばかり書くとかわいそうなので釈明すると、シェルティはお手入れをしっかりすれば毛並みはとても美しく、犬の中でもトップクラスの頭の良さを誇る。陽気で甘えん坊な性格の犬も多い。

しかしながら、こうしたメリット・デメリットや住宅環境(一軒家か集合住宅かなど)、生活スタイル(散歩やお手入れ、トレーニングにかけられる時間はどのくらいかなど)を加味して、お迎えする犬種を決めると良いだろう。

我が家のシェットランドシープドッグの「オグト」。パピー時代の写真。写真/片川優子