2021.05.20
# 鉄道

「デゴイチ」と新幹線の生みの親…鉄道技師の島秀雄が誕生

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

「デゴイチ」と新幹線の生みの親

1901年の今日(5月20日)、数々の蒸気機関車の設計に携わった技師の島秀雄(しま・ひでお、1901-1998)が誕生しました。

同じく鉄道技術者であった父・安次郎のもとに生まれた島は、東京帝国大学(現・東京大学)工学部を卒業して鉄道技師となりました。1928年には早くも、国産初の蒸気機関車・C53形の設計を行い、次第に名声を高めていきました。

島が設計に関わった蒸気機関車で一番有名なのは「デゴイチ」の愛称で知られるD51形でしょう。この形の車両は1100両以上に及び、日本だけでなくソ連や台湾にも輸出されました。

彼は戦前の高速列車計画である「弾丸列車」構想に父・安次郎と参加しましたが、太平洋戦争の影響もあり計画は頓挫してしまいました。

戦後になると島は再び鉄道設計に復帰し、息子の隆とともに新幹線の設計に携わりました。東京オリンピックに向けた急ピッチの開発をなんとか間に合わせ、1964年に東海道新幹線が開業しました。しかし島自身は、予算不足の責任を取って辞任した国鉄総裁・十河信二の後を追って退職し、「ひかり」の開業式典はテレビを通して見ることとなりました。

晩年は鉄道以外にも手を伸ばし、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の前身にあたる宇宙開発事業団の初代理事長を務めました。

島秀雄の設計した国鉄C11形蒸気機関車 Photo by Manabu Takahashi/Getty Images

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