2021.05.19
# 建築・土木

クロソイド曲線で繋がれた世界初の高速道路「アウトバーン」が開通

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

世界一有名な高速道路

1935年の今日(5月19日)、ドイツの高速道路「アウトバーン(Autobahn)」の最初の区間が開通しました。

アウトバーンとはドイツ全土を網の目のように結ぶ高速道路で、総延長距離は約1万3000kmと、世界第4位となっています。速度無制限区間が設定されていて、車の平均速度は時速140km以上ともいわれます。周辺国の高速道路と接続しており、平日の検問所には長蛇の列ができます。

アウトバーンは20世紀の独裁者アドルフ・ヒトラー肝煎りの政策で、フォルクスワーゲンの創業と並んで彼の「国民車構想」の二本柱となりました。ドイツ国民が気軽に自動車を買えるようにし、第一次世界大戦で破壊された国内経済の再生を目指したのです。ヒトラーはあえて重機の使用を抑え、主として人力で工事を行わせることで、国内に溢れかえっていた失業者向けの仕事を創り出しました。

1935年のフランクフルト-ダルムシュタット間の開通を皮切りに、アウトバーンは瞬く間にドイツ全土に広がりました。建設にあたっては、2つの地点を単純に直線で結ぶのではなく、クロソイド曲線という曲線に沿ったスムーズなカーブを描くように建設され、自動車が走行しやすい設計となりました。アウトバーンの建設は、数学の力でスムーズな交通を実現する「交通工学」の典型な利用例とされています。

Photo by: Prisma by Dukas/Universal Images Group via Getty Images

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