〔PHOTO〕iStock

日テレ「スッキリ」のアイヌ差別問題、背景には「番組の構造的な歪み」があるかもしれない

通常なら起こりえないミス

日本テレビ系の情報番組「スッキリ」で、アイヌ民族に対する差別と受け取られる表現が放送された問題で、同局の大久保好男会長は3月18日の定例会見で謝罪した。この3日前、加藤勝信官房長官が記者会見で、「アイヌの人々を傷つける極めて不適切なもの」と担当部署を通じて抗議しており、局としても重大な問題として受け止めた形だ。

〔PHOTO〕iStock
 

この件について20年以上のキャリアがある情報番組プロデューサーに話を聞いてみると、「通常なら絶対に起こりえないミス」とした。

「なぜかと言えば、民族や部落など差別問題は、放送禁止用語も含めて番組制作の注意すべき点として、どこの局でも定期的に勉強会で常々確認されていることだからです。そうした勉強会では、差別問題のほかにも取材時に双方の意見を聞く公平性とかスポンサー企業への配慮などが話題になりますが、差別問題はまさにイロハのイ、テレビの仕事をしていれば忘れることはない注意点なんです」

勉強会は何か個別の問題が起きたときに集中的に開かれる臨時のものもあるが、差別問題に関してはどこの局も定期的に行なっているという。責任者のプロデューサーやデスクはもちろん、末端で動くディレクターやADまでが出席するが、実はテレビ業界で「最近、一番、勉強会が厳しい」と言われていたのが日テレだったとプロデューサーは言う。

「日テレでは2018年にイッテQ(バラエティ番組の『世界の果てまでイッテQ!』)でラオスの祭りをでっちあげたヤラセ問題があったり、その後にもいくつか倫理的な問題が発生したのをきっかけに、『毎月のように勉強会がある』という話を知人の局員から聞いていました。コンプライアンス違反を許さない雰囲気は強かったはずです」

編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/