アマゾンレビューが“3300以上”付いたマンガ『私の息子が異世界転生したっぽい』をご存知ですか?

飯田 一史 プロフィール

かねもとは既成のゲーム的なファンタジーに対して批評的な視点を加えているものの、『私の息子が~』の終盤の展開に明らかなように(ネタバレを避けるために具体的なシーンの言及はしないが)、彼女は異世界転生のようなジャンルの娯楽が持つ力を信じ、物語が人の心を動かし、行動を変えるという効用を信じている。

異世界転生や魔王ものというジャンル自体を否定・批判するのではなく、それが日々の支えになり、救いになることはわかっていると読者に示した上で、「こういう視点からはこう見える」と示唆している。

そこが「子育てしながら働く母親が登場しないような、男性中心主義や性別役割分業丸出しのファンタジーはダメ」と単に攻撃的に批判した発言とは異なり、『私の息子が異世界転生したっぽい』がもともとそのジャンルが好きな人間にまで広く好意的に受け入れられ、読者に深く考えさせ、そして読者それぞれが自身のファンタジー体験と惹きつけて語りたくなるものになっている理由だろう。

 

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