小さな「穴」は単なる陥没事故にとどまらなかった

菅首相に“決断力”はあるか…調布陥没事故で露呈した「ニッポンの深刻すぎる現実」

東京・調布の閑静な住宅街の市道が、メリメリと割れ始め、縦横深さ5メートルの穴がポッカリと開いたのは、昨年10月18日12時半過ぎである。

調布の住宅街が突然陥没した
 

以来、5ヵ月が経過、「穴」は単なる陥没事故にとどまらず、2兆3500億円を投じる東京外郭環状道路(外環道)、9兆円予算のリニア中央新幹線といった巨大プロジェクトに見直しを迫るものとなっている。

2つの事業は、大深度地下の公共的使用に関する特別措置法(大深度法)によって認可された。これは、東京、名古屋、大阪など大都市の40メートル以上深い地下部の空間を、超法規的に使用することを認めたもので、その理由は「大深度地下の工事は地上の住居などに影響を与えない」という前提に立っているからだ。

外環道を施工する東日本高速道路(NEXCO東日本)の有識者会議(小泉淳委員長)は、3月19日、事故原因が「穴」の下を直径16メートルのシールドマシンで掘削したことが原因であるとする最終報告書を公表したうえで、2年程度をかけて地盤を補修する方針を明らかにした。

巨大シールドマシン

外環道は、関越道と東名高速を南北16キロのトンネルによって結ぶ基幹道路。こうした国の事業が2年も中断するのは前代未聞だが、トンネルのうえに更なる陥没事故につながりかねない巨大空洞が、幾つも発見されており、当然の措置だといえよう。

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