『鬼滅の刃』『呪術廻戦』…「ジャンプ」だけが“圧倒的一人勝ち”している「納得の理由」

飯田 一史 プロフィール

――「ジャンプ」編集部では定期・不定期の新人賞に加えて、作品をウェブで投稿・公開できるサービス「ジャンプルーキー!」を運営し、持ち込みもリアル、オンライン両方が可能で、すでにデビューした作家を対象にした賞もあります。それから新人の読み切り掲載も「ジャンプ+」では年間200本、それに加えて新人増刊の「ジャンプGIGA」もあり、本誌にも読み切りの枠があります。ここまで新人に作品発表の場を提供している編集部はほかにはないですよね。

齊藤 「ジャンプGIGA」の最新号(4月30日発売)はとにかくたくさんの新人読切を載せたくて印刷の限界に挑戦する1250ページでして(笑)、この号の原稿料だけでもゆうに1千万円以上かかっています。その「GIGA」は年4回出ます。当然ながら基本的には赤字です。

さらに「場の提供」ではないですが、新人をサポートする「研究生制度」もあって、今は半年ごとにひとり30万円を数十人に支給しています。これは奨学金みたいなもので、生活費の心配なく作品に集中してもらうためのものです。

籾山 「ジャンプ」には「専属作家契約」もありますね。今は専属作家契約を結ぶのは、作品と次の作品の合間にも作家さんに収入が途絶えないように支えるという目的が大きいですね。

そして、「ジャンプ+」では「ジャンプルーキー!」の運営に年間数千万円、読切の原稿料にも数千万円、それらを足すだけでも優に年間1億円を超える金額を投資しています。

 

――なぜそこまでたくさん新人への投資ができるのでしょうか?

齊藤 理由はひとつ、その中から一人でも将来大ヒット作家が生まれればいいと考えているからですね。

また、編集者にとって働きやすい環境にするべく日夜試行錯誤しています。編集者の仕事は多岐にわたりますが、僕が新入社員のときと比べても今のジャンプ編集部員は新人発掘・育成に注力できるように、たとえば宣伝まわりの仕事などは他の部署にアウトソースするといったことに組織的に取り組んでいます。

編集部からのお知らせ!

関連記事