「まるで保護者いじめ…」公立認可保育園の「安全神話」が崩れ始めた

「保育の質」を問う(1)

新年度、子どもを保育園に預けて新たな生活が始まる人も多いだろう。急ピッチで待機児童対策が行われ受け皿はできたかもしれないが、保育園が決して安心して預けられ、安全が保たれているとは言えない状況が目立っている。安心・安全のはずの“認可保育園神話”は崩れつつある。保育現場で何が起きているのか、なぜ「保育の質」が劣化しているのか。

〔PHOTO〕iStock
 

保護者の「公立離れ」が起こっている

「公立が一番安心かと思ったのに、まるで保護者いじめ。娘も可哀想で、これ以上は預けられないと思いました」

都内在住の石田春子さん(仮名、40代前半)は、公立の認可保育園の保育士のあまりの冷たさに嫌気を指して、娘を私立の認可保育園に転園させた。

認可保育園は自治体が作って運営する公立と、社会福祉法人や株式会社などの法人が運営する私立があるが、一般的には公立の人気が高い。公立が保育園を運営すれば、そこで働く保育士は地方公務員のため、安定した待遇で人員体制も私立より手厚く「しっかりしている」と思われているからだ。

東京都の「東京都保育ニーズ実態調査結果報告書」(2018年5月)からも、保護者が「利用を希望していた教育・保育サービスの種類」(複数回答)のトップは公立の認可保育園(51.9%)だということが分かる。公立の認可保育園の人気は高く、2位の私立の認可保育園(39.3%)と10ポイント以上の差をつけている。

関連記事