宮古駅に停車する三陸鉄道の列車/筆者撮影
# 鉄道

地方鉄道は今後も必要なのか?三陸沿岸の住民と鉄道関係者に聞いた「本当の声」

「命の道」三陸道開通で生活が変わった

三陸道の開通で大きく変化した

「鉄道? 使わないですね。クルマのほうが便利ですから」
「駅に行くぐらいなら、クルマで直接目的地に行ったほうが早い」
「盛岡行くなら、バスがあるし」

これらは、筆者が岩手県宮古市で聞き込みをして得た声だ。鉄道利用者は「鉄道は必要」と答えるのが当然だが、駅から少し離れた場所で市民に尋ねるとこのような反応だった。

宮古は、三陸沿岸にある代表的な都市の一つだ。その中心にある宮古駅は、バス乗り場が整備された交通の拠点で、三陸沿岸を通る第三セクター鉄道である三陸鉄道の本社もある。

宮古の交通状況は、最近大きく変わった。通行料金が無料の高速道路(三陸沿岸道路、以下三陸道)とつながったことで、周辺都市への所要時間が大幅に短縮され、人や物の流れが変化したのだ。

三陸道の釜石ジャンクション/筆者撮影
 

三陸道は、宮古・釜石・大船渡・気仙沼といった三陸沿岸の主要都市を結ぶ自動車専用道路で、国が東日本大震災後に「復興道路」として整備した。本年3月6日には気仙沼の一部区間が開通し、仙台・宮古間が3時間台で結ばれた。

三陸道が開通するまでの同区間の自動車の所要時間は約6時間だったので、半分程度に短縮されたことになる(いずれも気仙沼・釜石経由の所要時間)。

なお、同区間で鉄道(BRTをふくむ)を使い、気仙沼・釜石経由で移動すると、3回以上の乗り換えが必要で、9時間以上かかる場合がある。利便性や所要時間においては、鉄道の完敗だ。

となれば、三陸道と並行する三陸鉄道もその影響を受ける可能性がある。そこで今回は、クルマで関東から宮古まで移動し、鉄道や市街地の様子を調査した。鉄道を利用するだけでは見えない現場の状況を探るのが目的だ。

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