パチンコで借金300万円、妻に土下座…知られざる「ギャンブル依存症」の恐怖

田中 紀子 プロフィール

二つ目は、やはり緊急事態宣言で暇になって、ネットギャンブルにハマるパターンである。

公営競技は、緊急事態宣言以降、無観客や観客数を抑えてレース開催をしてきた上に、場外の販売施設を閉鎖してきた。にもかかわらず、売り上げは前年比を大きく上回っている。

さらに近年の傾向では、パチンコをやりながらスマホでネット投票をするというパターンが増加している。スマホの台頭で人々は気が短くなり、暇をさえあればスマホをいじってしまうが、その影響がギャンブルにも現れてきた。

特に若者に人気となっているのが競艇で、公営競技がアプリで簡単に投票ができるシステムとなってからは「パチンコ+競艇」というギャンブル依存症リスクの高いやり方をする人々が増えてしまった。

競艇が増えた背景には、テレビだけでなく駅や電車内などでも盛んにCMを打っていること、競艇選手が「イケメンボートレーサー」などと言われるようになり、かっこよく高給取りで若者の憧れの存在になったことなどが考えられる。

 

しかしこういった環境要因だけで人は依存症になるわけではない。三つ目にはメンタルの問題が大きく関わっている。

ギャンブル依存症に陥ってしまった人の話を入念に聞いていると「家に帰りたくなかった」という居場所感の欠如や、コロナで仕事やプロジェクトがなくなってしまった、大学の授業がオンラインでつまらない、やる気になれない、部活やサークル活動ができなくなった、残業代カット等による収入減少で「ギャンブルでお金を増やそうと思った」という理由が出てくる。

つまりコロナ禍でのギャンブル依存症の要因は、暇な時間の増加とストレスがプラスされた場合と考えられ、それはこの時代多くの人にあてはまることと懸念される。

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