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投資の神様・バフェットはなぜ「新聞社」から撤退したのか?

メディアの勝者は「地域」から「業界特化」へ

一般情報をまとめた「主要サイト」はますます重要に

ネット上にあふれる情報(データ)はとにかく膨大だ。表現するのに、スーパーコンピュータの名前で有名な「京(けい)」どころか、天文学的な単位の「垓(がい)」以上を持ちださなければならないほどだ。

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しかし、人間の脳は「1人に1つ」しかない。総合的には、「京」を始めとするどのようなスーパーコンピュータよりもはるかに優れた能力を持つのだが、例えば「情報の単純記憶」という特定分野では、「グーグル」にはとてもかなわないであろう。それほどの膨大な情報を脳内に記憶している人はいないはずだ。

しかし、グーグルで収集している情報はあくまでデジタルデータの集合体だ。検索ワードで必要なものを見つけることは可能だが、それ以上のものではない。

かつて刑事は「いくつも靴を履きつぶすほど聞き込みをしなければならない」と言われた。聞き込みの重要性は現在でも変わらないと思うが、今ではクレジットカード使用履歴やネット掲示板への書き込みなど、コンピュータを通じて大量に集めることができる。収集できる情報の量が飛躍的に増加したのだ。

そのため、FBIでは捜査官と分析官が分かれ始めている。特に犯人の「プロファイリング」を行う心理分析官はTVドラマなどにもよく登場しておなじみだと思う。

情報が膨大になれば、その膨大な情報の「分析」が重要になる。実際「データアナリスト」という職種も脚光を浴びている。

また、メディアの世界でも「情報の取捨選択」が極めて重要なテーマだ。オールドメディアの「報道しない自由」の駆使やビッグテックの小説「1984」のようなデジタル検閲は、ただ読者の信頼を損なうだけの行為だが、読者が情報を「誰かに整理整頓してほしい」と思っているのは確かだ。

レストランで、山ほどのメニューがあるのはありがたいが、初めて訪れた店であれば「おすすめメニュー」の存在は助かる。また、ワインの好みは千差万別だが、自分の好みのワインを見つけるのにソムリエは重宝だ。

メンス・ストリームのメディアは、このような「万人に向いたおすすめメニュー」をどれだけ「中立的かつ的確に」選ぶことができるかが勝負だと思う。完全な公正中立というのは人間が判断する限り無理だと思うが、少なくとも読者が不快を感じ無い程度の「公正中立」は必要だ。

情報があふれるネットだからこそ「指針」としての大手サイトの役割は重要になる。

一方で、このようなメイン・ストリームの動きとは異なる「特定の人々だけをターゲットにするメディア」も必要だ。これまではこのような媒体は「マイナーな存在」であったが、ネットの特徴は、「情報とリアルビジネスの結合」が簡単なことである。

 

実はメディアと認識されないビジネスが「特定読者の囲い込み」=「リアルビジネスの囲い込み」を行い高収益を上げている。キーワードは「地域」ではなく「業界」である。

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