言葉が分からなくても音楽と心は通じる

その日すぐにApple Musicで楽曲検索し、ある曲すべてをダウンロードした。が、予想外に曲数が多い! まずそれに驚き、デビュー年を調べると2013年6月に韓国デビューとのことだった。長い歴史のあるグループだから当然か、なんて思いながら、毎日iPhoneを再生しっぱなしにBTSの曲を聞きまくる日々。

韓国語はもちろん分からないため、どんな内容を歌っているのかはさっぱり分からない。けれど、メロディだけで楽しめる曲がたくさんあり、曲の幅もすごく広い。ゴリゴリのラップもあれば、しっとり歌い上げるバラードもあり、ノリノリのポップな曲もある。とにかく耳が飽きない、いい意味で裏切られた。いい音楽は言葉が通じなくとも満たされるのだ。よって、ますます興味が湧いてくる。

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ひと通り聞いた後は、歌詞に注目してみることにした。これはSNSやネットで彼らのことを検索していると、先輩ARMYさんたちが歌詞の素晴らしさや奥深さなどについて語っていたため、すごく興味があった。もちろん韓国語は分からない。だから、彼らの楽曲の歌詞を日本語翻訳してくれている先輩ARMYの力をここでも借りた。

「Teamwork makes the dream work!」と、BTSリーダーのRMさんがアメリカ・ビルボードHOT100で2週連続1位を獲得したときや、韓国の音楽授賞式で大賞を受賞したときなどに、このメッセージをTwitterに投稿していたが、ファン同士の“Teamwork”も本当に素晴らしいものだといつも思う。

全世界62公演206万人を動員したワールド・ツアーで夢のウェンブリースタジアム公演が実現。BTS WORLD TOUR ‘LOVE YOURSELF: SPEAK YOURSELF’ LONDON〈2019年6月ロンドン公演〉©Big Hit Entertainment All rights reserved.

BTSの公式コンテンツに韓国語で何かアップされるとすぐに日本語翻訳してくれたり、リリースや出演情報を一覧にまとめてシェアしてくれたり、メンバーの魅力を大喜利のように言葉巧みに140字で綴ったり、書き出したらキリがないのだが、彼らを応援しているたくさんのファンのおかげで、グループだけでなく、メンバー個々の魅力もさまざまな視点から知ることができ、新たな発見が日々ある。だからスマホは片時も手放せない。BTSのファンでありながら、ARMYのファンであるとも言えるのではないか。そんな先輩たちの存在も大きく、おかげでBTSの応援をより楽しみながらできている。

少し話が逸れてしまったが、「あの曲は、こういうことを歌っていたんだ」とすり合わせながら歌詞をくまなくチェックした。具体的に、この年にはこんなことがあって……というのは後に知ることになるのだが、彼らが携わった楽曲の歌詞からはメンバーのそのときの感情や価値観みたいなものが、新参者の私にも感じとれるものがあった。

憤り、悔しさ、葛藤、感謝、思いやり……曲によってさまざまな想いが綴られていたりするが、どれも言葉のひとつひとつが丁寧で、表現がとても巧みだ。「これをこんな例えにするのか!」と言葉選びに痺れる。ひとつの枠にとどまらない表現は知れば知るほどにハマり、それらの言葉からはすごいエネルギーも感じる。

嘘のない、彼らのリアルな経験や考え方を通して出てきた言葉だからこそ、こんなにもストレートに伝わり、共感できる部分も多い。そして、聴く者が胸を打たれたり、安らいだり、心救われたりするのだろうと思う。