まさか、こんな出会い方があるとは…

この痩せるダンスをしばらく続けていたのだが、もっと違うこともやってみようと変な欲が出てしまい、再びYouTubeを漁り出す。そして、「知っている曲のダンスとかできたら一石二鳥じゃん(なにが…?)」と、ダンスなどしたこともないくせに、ジャニーズ、LDH、K-POP……とダンスを得意とするアーティストのパフォーマンス動画を探し始めたのだ。

聞いたことのある曲で、「これならできるかもしれない(この自信がどこから出てきたのかは謎)」と思ったものは、見様見真似でとりあえずやってみる。が、できるわけない! 当然だ。

こんなことを2、3日繰り返していたある日、お手洗いから戻ってきたら、野外ライブらしき映像が自動再生されていて、サブステージからメインステージをつなぐ花道を移動しながら歌っている男の子たちがいた。ゆっくり歩きながら歌っているかと思ったら、先頭にいた人が突然走り始め、その後ろにいた人たちも真似して走り出す。そのときに、「待て、待て、待て!!!」と画面に釘付けになってしまった。

それは、ただ走っているだけの映像ではなかったからだ。

音楽にバッチリすぎるほど合った軽快なステップを踏みながら、声が乱れることなくしっかり歌いながら、大股で走っている! しかもカメラワークも完璧に!! 

「え…この人たち何者?」とすぐに動画を見返した。やはり、簡単に見えるがとんでもなくすごいことをやっている。ダンス経験のない私が言っても説得力はないが素人目で見てもわかる。あのリズム感のよさ、歌声のブレのなさ、カメラに合わせた見事な動き、これは普通じゃできない。そして、この人たちのわちゃわちゃ感、仲の良さが伝わってくる。

動画タイトルを見てみると、「BTS」という文字があり、そこで初めて「この人たちがBTSなんだ」と認識したのだ。雷に打たれたような衝撃とはこのことか。ほんの何気ない一瞬が、強烈なインパクトとなり、すぐさまロックオンされた。

このとき見た彼らは黒ずくめの洋服に頭にはターバン、サングラスをしている人もいる。随分ヤンチャな格好で、各人あちこち動き回っていて自由すぎる……(後にこれが彼らの持ち味でもあると知る)。が、「なんだか心地いい」というのが初見の印象だ。専門的なことは分からないが、メンバーの声に高低があり、ラップを歌う人もいて、コーラスもしている。加えて自由に動き回っているため一見バラバラなのだが、歌やテンションのまとまり感みたいなものにグッと惹きつけられた。そこから一気に彼らの楽曲や動画の検索が始まり、私の生活も変わり始めるのだ。

日本での初スタジアム公演となった記念すべきライブ。BTS WORLD TOUR ‘LOVE YOURSELF: SPEAK YOURSELF’- JAPAN EDITION〈2019年7月大阪公演〉©Big Hit Entertainment All rights reserved.

ここまで前置きが長くなってしまい申し訳ないが、「人生なにが起こるかわからない。そして出会いは突然やってくる」ということをお伝えしたかった。前述の話を韓国通の友人にすると、「そのパターンは意外と珍しいかも」と軽く笑いながら言われたことがあったのだが、何かに夢中になるきっかけは意外と何気ないもので、その内容なんてなんでもいい。その先に自分を満たすものさえあれば、人が何と言おうとどうでもいいのだ。これは彼らとの奇跡的な(?)運命的な(?)出会いをもって改めて感じた。

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