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コロナワクチン普及後、私たちが自由に移動できないかもしれない理由

中国製ワクチンに見る「分断の予感」

中国の大使館は中国製に限り新型コロナウイルス(COVID-19)へのワクチンを接種した人々へのビザの優遇措置を発表した。その一方で、EUはワクチンパスポートにおいて中国製のワクチンを対象としないとの報道があり、中国国営メディアはこのことを批判している。

ワクチンが世界に広まった後に、人々の移動は本当に自由になるのだろうか?

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中国製ワクチン接種者だけ特典

日本の中国大使館をはじめ、一部の中国の在外公館では新型コロナウイルスのワクチン接種者はビザ申請時に優遇を受けられるようになった。具体的には、中国で就労したい外国人がビザを申請する時にパンデミック発生前に必要だった書類だけを提出すればよくなった。

コロナ拡大後、中国への入国要件は大幅に厳しくなった。コロナ前であれば、日本のパスポートを有していれば、そもそも15日間までの中国への渡航にビザは必要なかった。しかし、コロナ後は渡航先の省人民政府外事弁公室や商務庁などから発行された招聘状が必要となり、中国への渡航はかなり難しくなった。

ワクチンを接種すれば、渡航の一つのハードルである当局からの招聘状が不要になり、以前と同じようにビザを申請できるようになる。このワクチンはビザ申請日から14日以内に接種されたものであれば1回の接種でもこの特典を受けることができるが、そのワクチンは必ず中国製でなければならないというルールが存在する。

そもそも日本国内では中国製のワクチンは承認されていないので、日本国内では合法的に中国製ワクチンを接種することはできない。したがって、この特典を在日中国大使館が発表したとしても日本国内の中国渡航希望者には実際のところほとんど関係なく、これを中国のワクチンを世界に広めるための動きだと報じる日本のメディアも存在する。

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