ツイート1本が2億円以上に…!? デジタル錬金術「NFT」のカラクリ

コロナ・バブルの「末期症状」なのか

「1本のツイートに250万ドル」の仕組み

コロナ禍の超金融緩和で世界的な金余り現象が過熱する中、ブロックチェーンに基づく「NFT」と呼ばれる新種の金融技術が注目を集めている。

NFTとは「Non-Fungible Token(代替不可能なトークン)」の略称で、「世界にたった一つだけのデータ(デジタル・コンテンツ)」に価値(値段)を付けるための技術だ。

Gettyimages

だが、そう言われてもピンと来ない人が多いだろう。

最近の具体例を挙げると、ツイッター(Twitter)共同創業者・CEOのジャック・ドーシー氏が創業時の2006年3月に発した「Just setting up my twttr(僕のツィッター、準備中)」という史上初のツイートが先日、慈善目的の時限競売にかけられ、途中段階で250万ドル(2億5000万円以上)の値がついて話題になった。この際に使われたのがNFTだ。

しかし、ちょっと考えると、「どうして、そんなこと(値付け、あるいは競売など)が出来るの?」と不思議に思われる人も少なくないはずだ。

確かに、史上最初のツイートは歴史的、あるいは文化的に価値があるかもしれないが、その実体は単なるデータ、あるいはデジタル・コンテンツである以上、いくらでもコピーが可能だ。常識的に考えて、こうした存在に対し競売などで値を付ける、つまり経済的な価値を付加することは出来ないはずだ。

 

あるいは、キャンバスに絵具を塗った従来の絵画を考えてみよう。たとえば、ゴッホやピカソの絵であれば、それはまさしく世界に一枚しかない、つまり希少価値があるからこそオークションでときに数十億、数百億円という値段がつく。

これに対し、デジタル絵画は簡単にコピーできてしまうから、それ自体を競売にかけて取り引きすることは本来無意味であるはずだ。が、これを可能にしたのがNFTなのだ。

いったい、どのような仕組みでそれを実現しているのか?

NFTの正体は一種のメタ・データ、つまり各種デジタル・データ(コンテンツ)の属性情報を記録した上位データである。先程の「史上最初のツイート」を例に説明すれば、これをツイートしたユーザーの氏名(ジャック・ドーシー)、日時(2006年3月某日・何時何分)、そしてドーシー氏本人であることを証明するデジタル認証、等々。

これらのメタ・データが「Just setting up my twttr」というデジタル・データに付加されることにより、まさにこのツイートが史上初にして「世界にたった一つしかないデータ」であることが証明され、そこに2億5000万円以上もの値段が付けられる、という仕掛けになっている。

しかも、このメタ・データはブロックチェーン(分散台帳)で管理されるので、一旦競売で落札されたデジタル・コンテンツがその後、売買された場合、その売買記録が多数の人々から確認できる。これによってデジタル・コンテンツの転売が可能になり、その金融資産としての価値が保証されるのだ。

以上がNFTの概要である。

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