抗生物質にまみれ…日本のニワトリが辿る「悲劇」をご存知ですか?

目を背けてはならない
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「鶏の数が多いため、夏になると鶏舎の中の温度は37度ほどになることもありました。鶏も暑さで喘いでいる状態でしたね。温度を下げるために水を定期的にまくと、今度は湿度が高くなる。

鶏舎にはおがくずを敷くのですが、湿度が高いので、糞尿と混ざって床は常にドロドロという非常に不衛生な状態でした。ずっと不衛生なところにいるため、最初は白かった鶏たちの羽も、次第に黒ずんでいくのです」

不衛生な場所で生活しているため、病気も頻繁に起きる。「大腸菌性敗血症」という大腸菌が原因で臓器の機能不全を起こす病気や、呼吸器系の疾患にかかる鶏が後を絶たないという。

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「毎日かなりの数の鶏が死にます。しかし、密集状態なので、なかなか死んでいる鶏が見つからない。死体の上にも、どんどん別の鶏が乗っかってしまうのです。

ようやく死体を見つけたときには、ぺしゃんこにされて、潰れたような状態になっていることも多かった」(梅田さん)

抗生物質まみれ

密集しているため、鶏どうしの喧嘩も常に起きる。トサカやクチバシが欠けている鶏も珍しくないという。衛生面の問題により、皮膚や足裏に炎症を起こす鶏も多い。しかし、それらがあまり問題視されないのは、日本特有の理由がある。

 

東北大学名誉教授の佐藤衆介氏が語る。

「ヨーロッパでは、鶏は一羽丸ごとで出荷することが多いのですが、日本ではカットして精肉の状態で出荷するのが基本です。一羽丸ごとだと、皮膚に炎症によるシミなどがあれば、肉としてのグレードが落ちる。

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