2021.04.25
# 通信

20世紀を動かした発明家…「無線開発の父」マルコーニが生まれる

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

20世紀を動かした発明家

1874年の今日(4月25日)、「無線通信の父」と呼ばれるイタリアの技術者グリエルモ・マルコーニ(Guglielmo Marconi、1874-1937)が誕生しました。

イタリアの地主の家庭に生まれたマルコーニは、学校には通わず、幼少期から複数の家庭教師をつけられて育ち、電気工学など様々な分野の知識を蓄えました。彼が2歳の時にアメリカのベルが電話を発明したことにより、その頃の世界の関心は有線通信に向いていました。一方、電線を介しない無線通信については、まだ注目が集まっていませんでした。

マルコーニは20歳の頃、ドイツのヘルツが電線を使わずに離れた地点まで電波を飛ばしたというニュースを科学雑誌の記事で読み、無線通信の発想を思いついたといいます。父親から資金提供を受けつつ、彼は実験開始から1年で、1マイル(約1.7km)先の丘まで電波を飛ばすことに成功しました。

イギリスに拠点を移して実験を続けたマルコーニは、1897年に無線電信会社のマルコーニ社を設立しました。1899年にはドーバー海峡の向こう岸まで電波を飛ばす公開実験に成功、1901年には既存の海底ケーブルに頼らない大西洋横断無線通信を実現するまでになりました。世間の耳目を集める派手なデモンストレーションにより、彼は名声とさらなる開発資金を手中に収めました。

マルコーニ無線電信会社はどんどん事業を拡大し、欧米の無線通信事業をほとんど独占しました。1909年にはブラウン管の発明者カール・フェルディナント・ブラウン(Karl Ferdinand Braun、1850-1918)とともにノーベル物理学賞を受賞し、彼の名声は比類なきものとなりました。技術力に加えて政治的手腕ももっていた彼は、第一次世界大戦のパリ講和会議でイタリア全権大使を務めるなど、ヨーロッパ政界でも活躍しました。

Photo by © Hulton-Deutsch Collection/CORBIS/Corbis via Getty Images

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