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# マネジメント

イマドキの「出世に興味のない部下」のやる気を引き出す「ちょっとした工夫」

いつも受け身で、自分で考えて動かない。きちんと指示したのに、その通りにしない。陰で悪口を言っていて、チームがまとまらない……。そんな「困った部下」を戦力に変えるにはどうすればよいか? コーチングのプロで、著書『できる上司は会話が9割』を出版した林健太郎氏は、「ダークな好奇心」を活用して、部下のモチベーションを上げよ、と語る。「ダークな好奇心」とは一体なんなのか? 今日から使える対話例とともに、教えてもらった。

出世に興味がない若者たち

ひと昔前なら、「成功した人生」や「幸せな暮らし」といえば、たいてい「物質的な豊かさ」と直結していました。働く人たちのモチベーションを上げるのに、「物質的な豊かさ」を「出世」(地位)や「昇給」(お金)などで具体化することは今より簡単でした。

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ところが現在の日本では、「物質的な豊かさ」が以前ほどには大多数の人を惹きつける要素ではなくなりつつあります。

そのため、「この仕事が成功したら、課長に昇進できるぞ! 給料も上がるんだから、がんばれ!」と部下を鼓舞したつもりでも、部下のやる気をさほど引き出すことができない……。そんな現象があちらこちらの職場で起こっています。

コーチングをしていても、「出世に興味のない部下が結構いて、彼らのモチベーションの上げ方がわからない」という悩みを、上司たちからよく聞かされます。

このタイプの部下をその気にさせるヒントが、「モチベーション3.0」という考え方です。2010年ごろに、アメリカの文筆家であるダニエル・ピンクが提唱した概念です。

ピンク氏は、これまでの「できたら報酬(アメ)を与え、できなかったら罰(ムチ)を与える」という「アメとムチ」型のマネジメント手法を「モチベーション2.0」としています。そして、この「モチベーション2.0」では多くの職場がうまく機能しないことを指摘しました。代替するモデルとして新しく提唱されたのが「モチベーション3.0」です。

その考え方は、アメやムチのように外側から与えられる動機付け(外発的動機付け)ではなく、自分の内側からわき起こる動機付け(内発的動機付け)をベースに人材をマネジメントする、というものです。

 

内発的動機付けとは、具体的には「やってみたい!」という強い関心や興味、「挑戦しよう!」という熱い意欲などを指します。こうした内発的動機付けは、長期にわたって本人のやる気を引き出し続けます。

また、やる気とともに本人の自律性や創造性も高められていきます。したがって、内発的動機付けによるモチベーションアップを職場で定着させることで本人はもちろん、その人が属する組織の成長をも促していくことが期待できるのです。

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