2021.03.26
# マンガ

「脳卒中」を甘くみてはいけない…元脳外科医がマンガを通して伝えたかったコト

前大脳動脈解離によるくも膜下出血・脳梗塞で療養していた、お笑いコンビ・爆笑問題の田中裕二さん(56)が番組に復帰し活躍している。しかし、実際には脳卒中後に復職できる人は半数程度しかいない(Saeki, J Rehab Med, 2010)。

脳卒中は予防することに越したことはないが、同時に発症後の人生をどう生きていくかが問われる病気でもある。

私が原作を務めるモーニングにて連載中の漫画『アンメット-ある脳外科医の日記-』では脳卒中後遺症について、かなり踏み込んで描いているので参考にされたい。

『アンメット』第1話より

職場復帰できるのは約半数

救急医療の充実や治療法の進歩により亡くなる患者さんが少なくなった一方で、後遺症に苦しむ人数は累積され続けている。

かつて日本人の死因の1位を占めていた脳卒中は、最新データでは4位と低下したものの、脳血管疾患で医療機関を受診している人の数は112万人、うち約16%が就労世代(20~64歳)とされ(厚労省調査2017)、治療が終了し病院受診していない患者も含めれば、その数はさらに増加する。

職場復帰する者の割合(復職率)は時間の経過とともに 徐々に増え、最終的な復職率は全体で50~60%と報告されているが、失語症や高次脳機能障害ではやや低く、4割以下と推計されている(Saeki, J Rehab Med, 2010,Maruishi,J Rehab Med, 2008)。

脳卒中後遺症は介護者にとっても大きな問題で、介護を要する脳卒中後遺症者は、認知症に次いで第2位である(厚労省2018)。

『アンメット』第2話より
 
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