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韓国で出生率が急落…日本よりさらに、若者が「結婚も出産も難しい」と感じてしまうワケ

本当はしたいんだけど…

0.9を割り込んだ

去る2月24日、2020年の韓国における合計特殊出生率(以下、「出生率」とする)が公表された。2018年に1.0を割り込んだ0.98、2019年には0.92にまで下がっていた出生率は、2020年には0.84と0.9をも割り込むことになった。

韓国は世界で最も出生率が低い国である。少し数値は古いが2018年における世界の国・地域における出生率をみると、200ほどの国・地域のうち韓国は0.98と最も低かった。そして、これに次いで低かったのがプエルトリコの1.04、香港の1.07、シンガポールの1.14であり、出生率が1を割っている国・地域は韓国だけであった。

なおOECD加盟国で韓国に次いで低い国は、スペインの1.26、イタリアの1.29であり、低いといっても1.3に近い水準であった。つまり、韓国は世界においても突出して出生率が低く、2020年はコロナウィルス感染拡大の影響を少しは受けたかもしれないが、0.84と記録を更新してしまった。

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韓国ではなぜこれほどまでに出生率が低いのであろうか。筆者はこの理由として、(1)若年層の雇用が安定しないこと、(2)教育費負担が大きいことが挙げられると考えている。そこで以下では、若年層の雇用が安定しないことと、教育費負担の大きさが、韓国の出生率を引き下げている状況について解説していきたい。

なお韓国では日本と同様、婚外子の比率が欧米諸国に比べてきわめて低く、法律婚以外のカップルが子供を産むケースは少ない。よって韓国では、まず未婚状態から結婚状態に移行した後、その夫婦が家族形成を行うといったプロセスが踏まれることが通常である。

前者は結婚行動、後者は出産行動と呼ばれるが、若年層の雇用が安定しないことは主に結婚行動、教育費負担の大きさは主に出産行動に影響を与え、ともに出生率を引き下げていると考えられる。

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