(C)日暮キノコ『個人差あり〼』モーニング
# マンガ

「夫のカラダが女性に!?」 突拍子もない“性”の物語を通して伝えたかったこと

漫画家・日暮キノコ氏インタビュー

喰う寝るふたり 住むふたり』、『ふつつか者の兄ですが』などで知られる漫画家・日暮キノコさん。2月には新連載『喰う寝るふたり 住むふたり 続』が『月刊コミックゼノン』にてスタートしたばかりだ。そんな日暮さんが昨年まで描いていたのは『個人差あり〼』という、夫が「異性化」するという新しい「性」の物語だった。

主人公は、32歳サラリーマンの晶(あきら)。その妻である苑子(そのこ)とは冷めた夫婦生活を送っていたが、突如、晶に身体的性別が変わってしまう「異性化」という現象が降りかかるーー。

奇抜な設定と、予想の斜め上をいく展開が話題を呼んだ『個人差あり〼』(以下、個人差)。完結した今だからこそ、作品に込めた思いをあらためて聞いた。

『個人差あり〼』第1巻

特異体質×強烈なヒロイン?

――まずはじめに「異性化」という設定はどのような経緯で思いついたんですか。

もともと『らんま1/2』のように「特異体質」が出てくる漫画が好きで、連載作品で挑戦してみたいという思いがありました。同時に「強烈なヒロイン」を中心に据えた話も描きたかった。

「特異体質」と「強烈なヒロイン」、この二つが合わさって「異性化」する主人公という設定が生まれました。

――過去作『喰う寝るふたり 住むふたり』のように「夫婦」をテーマにした作品かと思っていたのですが、始まりはそうではなかったんですね。

当初は「異性化する男(晶)」を中心にと考えていたんですが、進めていくうちに晶の妻・苑子も”なくてはならない”存在に変わっていきました。それで結局「夫婦」の物語に落ち着いたという経緯です。

晶と苑子はカップルでもよかったのですが、「異性化」がより危機的な状況になるケースを考えたら、夫婦になりました。夫が「異性化」してしまった夫婦が、倦怠期をはじめ様々な危機を乗り越えることによって関係を修復していく、というのも面白いんじゃないかと思ったんです。

「異性化」してしまった姿に衝撃を受ける夫の晶と妻の苑子/第1話より
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