2021.03.09
# ライフ

コスメは買えても生理用ナプキンは買えない…日本の「生理の貧困」、その知られざる実態

田中 ひかる プロフィール

もちろん「生理の貧困」は、若年層に限った問題ではない。大人でも、生理用品を後まわしにしている人は少なからず存在する。仕事へ行くためには最低限の身なりを整えなければならず、限られた収入の中では、「見えない部分」は後まわしとなる。本当は、働くときこそ快適な生理用品が必要なはずなのだが。

日本で「生理の貧困」が話題に上るようになったのは最近のことだが、実はそれはずっと以前からあった。しかし、「生理にまつわる問題(経血処置や生理痛など)は内々に解消すべきもの」という認識が一般的だったため、可視化されてこなかっただけなのだ。今やっと当事者たちが声を上げられるようになったのである。

 

「生理の貧困」が招く教育格差、経済格差

「食べ物が欲しい」とは口にできても、「生理用品が欲しい」ということは言いづらいという話を災害時の避難所で耳にすることがある。必要だが声を上げづらいということが、生理に関する問題を見えづらくしている。

こうした状況を改善するためには、当然ながら、生理について語りやすい環境を作っていくことが大切である。しかしそれは、ただ単に生理をおおっぴらに語ればよいということではない。やりすぎは反動を招き、かえって事態を後退させる。また、生理が「穢れ」「病気」と見なされ、女性差別の根拠として利用されてきた歴史をふり返れば、その"語り方"が重要であることは言うまでもない。

さらに、ナプキン以外にも生理用品の選択肢があること、生理自体をコントロールする方法もあるという情報を発信していくことも、今後の課題ではないだろうか。

関連記事