2021.04.09
# 建築・土木

屋根は伝説のメジャーリーガーが打ったフライの高さ…世界初のドーム球場が開場

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

「世界8番目の不思議」

1965年の今日(4月9日)、世界初の屋根付き野球場・アストロドームが開場しました。

アストロドームはメジャーリーグのヒューストン・アストロズの本拠地球場として建設され、その名は「astronauts(宇宙飛行士の意味)」にちなんでいます。ヒューストンにはNASAのジョンソン宇宙センターが1961年設立され、宇宙飛行士の町として知られるようになったことから、新球場の名前が「アストロドーム」に決まり、それに伴ってチーム名も「ヒューストン・コルトフォーティーファイブス」から現在の「ヒューストン・アストロズ」へと変更されました。

野球ファンで満員のアストロドーム  Photo by Matthew Stockman/Getty Images

アメリカ・テキサス州に位置するヒューストンは気候区分でいうとほとんど亜熱帯にあたり、夏の平均気温は30℃以上となります。さらにこの土地は一年を通じて雨が多く、夏の湿度は最大90パーセント以上にもなるなど、野球選手にとってはつらい環境です。天候に左右されないドーム球場が、高温多湿のヒューストンで実現したのも無理からぬ話です。

アストロドームは直径196mのアクリル製ドームで覆われ、天井までの高さは65mとなっています。この65mという数値は、伝説的メジャーリーガーのベーブ・ルースが打ち上げた最も高いフライ(約63.4m)でも届かないようにと決められたそうです。
ドーム内の温度は23℃に保たれ、高温・多湿に悩まされることもなくなりました。

アストロドームはそれまでの建築物の常識を超えたスケールの球場だったことから、完成当初は、「ギザの大ピラミッド」「バビロンの空中庭園」など古代建造物の“世界七不思議”になぞらえて「世界8番目の不思議」とたたえられました。

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