「緊急事態宣言」延長決定も…感染症医が懸念する1年前と同じ“空気”

新型コロナ対策の今後
大曲 貴夫 プロフィール

新規感染は「1日あたり100人以下」に

では今から感染者数をどこまで減らすべきなのか。
メディアの関係者にも「東京は何人まで減らせばよいのか」ということを聞かれる。私自身は、診療現場での経験に加え、他の専門家のデータ、シミュレーションなども加味して、1つの目安としては「1日あたり100人以下」と答えている。

photo by istock

さらに言うならば、次の流行の波の端緒を明確に感知するためには一度「50人以下」という水準にまで下げることが望ましいとも答えている。そこまで下げることができれば、仮に再拡大が起こった際、初期の微妙な変化を迅速に把握し、大きな波となる前に手を打つことができる。

 

新型コロナ対策に必要な皆の「合意」    

中長期的にこのウイルスとどう向き合っていくべきか、という視点も重要だ。
将来的に社会経済活動とのバランスをとりながらどの程度の感染者数ならば許容できるのか、国民の合意=コンセンサスを作っていく必要がある。

これまでも専門家や政治家の間で議論されているテーマではあるが、合意形成が十分にうまくいったという印象はない。流行が再拡大してしまうのか、それとも縮小に向かえるのか、そのはざまにいる今こそが、議論を深めてその方向性を作る、まさに分水嶺だと考えている。

編集部からのお知らせ!

関連記事