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「緊急事態宣言」延長決定も…感染症医が懸念する1年前と同じ“空気”

新型コロナ対策の今後
首都圏の1都3県に出されている緊急事態宣言の再びの延長が決定した。7日の期限を2週間延長し、3月21日までが対象期間となる。東京都の新型コロナ対策にも関わるキーマンの1人、感染症医の大曲貴夫医師の目には今のコロナ対応がどう映っているのだろうか。

緊急事態宣言延長、専門家はどう見る?

私自身も含め、医療の前線で働く現場の関係者からはこの対応を評価する声が多い。感染者数の水準をさらに引き下げるための「時間の猶予」を国民が手に入れた、と理解している。

今、都の現状を見れば足元の感染者数は下げ止まりを見せている。評価としては「感染者が再び増加するリスクが高い状況」と言わざるを得ず、危機感を抱いているのが現状だ。その点で、この2週間で何ができるか、ということが重要になると考えている。

大曲貴夫医師 都の感染症対策にも関わる





 

大曲医師が感じる、去年3月と同じ“空気”

危機感を感じているのは感染者数の下げ止まりだけが要因ではない。脳裏をよぎるのは去年3月にあちこちで見られた「気の緩み」だ。医療関係者の中には同じことを感じている人もいるだろう。

史上初の緊急事態宣言が出る直前、去年3月20日からの三連休に時間を戻す。花見などに出かける人や大人数で会食する人の姿も目立ち、感染者数は増加。4月7日の緊急事態宣言の発出へとつながっていく。

では今の世の中の“空気”はどうか。同じ「3月」というタイミングや人々の自粛に対する考え方の変化、気持ちの緩みが当時と非常によく似ていると感じている。身の回りでも「宣言が間もなく明けるから歓送迎会を予約してしまった」という声や「予防接種が始まるからもう大丈夫ですよね」という意見が聞こえてきていて、現場の専門家たちと世の中との意識の乖離が再び広がり始めているように思う。

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